寺崎法印神楽 蛭児の舞 @寺崎八幡神社例大祭
さて本日は、寺崎法印神楽で蛭児の舞です。恵比須舞です。
法印神楽では、蛭児と鈎弓と鵜葺草葺不合尊出現の三演目を一連の「鈎弓」としています。
蛭児は伊弉冉尊と伊弉諾尊が最初に産み出した子で、不具であったため舟に乗せて海へ流したということになっています。
その後、蛭児命は西宮に漂着し、「夷三郎殿」と称されて海を司る神として西宮神社に祀られたという訳です。
全国に敷衍している恵比寿神信仰は、この西宮神社に近隣の芸能集団「傀儡師」が全国を巡回し、恵比寿神の人形繰りを行って神徳を説いたことで広まったとされている。
この恵比須舞に人形操りの形態が残されいることは本田安次も指摘している所であり、この演目は山伏神楽から引いたのではないかと思料している。(陸前浜の法印神楽 P185)
閑話休題
さて、恵比寿が釣り上げた鯛は切紙で造作されたものですが、本吉の法印神楽では観客がこれに千円札を結びつけて、代わりに鯛を一匹頂くという風があったことを思い出した。
また、この日は出なかったが、時として道化が出て蛭児の釣りを手助けしたり、また二人の道化が出て魚商いの漫談をすることもある。
という訳で、大漁を寿ぎ、舟の櫓を漕ぎつつ西宮へと帰るなり。
動画でどうぞ。
