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2016.09.19 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

寺崎の獅子舞 と はねこ踊り と

さて、本日は先週の日曜日に行わました、寺崎八幡神社例大祭についてです。
この祭礼は4年に一度、閏の年に行われる式年祭で、正に寺崎の町を挙げての盛大な祭りです。

寺崎は石巻市桃生町(旧桃生郡桃生町)の北上川河畔に位置する地域で、内陸部と沿岸部の交錯する地点でもあり、また北上川舟運の影響で、様々な交易や文化交流が盛んに行われていた地域です。
そして、寺崎八幡神社は、堀河天皇の康和3年(1101年)に藤原清衡が国家鎮護のため、山城の石清水八幡宮の分霊を鎮斎したと伝えられ、当時の別当は量光院であったということです。

それはともかくとして、四年に一度の式年祭なので、祭りに掛ける気合が違うという実感でした。

神社での神事の後、稲穂たなびく田圃の中を、神輿行列が進みます。絵になるな~



神輿の先払いは、御幣持ちと獅子頭です。これは後で登場します。

IMG_6289.jpg

という訳で、寺崎八幡神社から500メートル程進むと寺崎の中心街に着きます。
そこでは神輿に供奉する獅子舞やはねこ踊り等が行列をなして待機しています。
10時の花火の合図とともに祭典が始まり、祭典本部前では獅子舞が撥ね始めます。
道化と獅子のやり取りが楽しいですが、担っているのは中高生です。

これにばあちゃん達が御花を付けるのは祭礼賑わいの中でも、世代間パスポートという大切な事象が受け継がれているのだなと思わせられます。

PIC_0182.jpg

寺崎の獅子舞は、陸前浜の獅子振の系統と思われますが、道化がついて一軒一軒を門付けして歩くものです。
獅子振りで行われる「寅」の所作を肩乗りで行っています。

PIC_0187.jpg

で、祭りのパレードが次に来たのははねこ踊りです。

IMG_6538.jpg


 はねこ踊りの起源は江戸時代にさかのぼる。たびたびの飢饉に襲われた人々が、神社に参拝を重ねた末に大豊作となり、喜びのあまり村中を踊り回ったことが始まりとされる。
 かつては桃生町内のほか登米市内でも舞われていたが、現存するのは大正から昭和初期にかけて伝来したとされる寺崎のみ。昭和42年設立の保存会を中心に伝承活動が行われているという。

しかしながら、今回はねこ踊りを見ていて思ったことがある。

それまでは気が付かなかったが、はねこ踊りの女性たちが頭に被っている手拭。
これは頭の後方に結び、頭上の両耳上方で狐の耳型に被っているのが象徴的だ。

寺崎のはねこ踊りは豊年踊りなので、農事のことだけを取り上げた祭りと思っていたが、さにあらず。
この祭りの主力は中高生、つまり成人式前の同級生達の活躍が望まれるのだと実感した。


PIC_0195.jpg


動画でどうぞ。

寺崎の獅子舞



寺崎のはねこ踊り





場所はここです。


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2016.09.19 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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