羽山神楽 篁舞@ 全国神楽大会ハヤチネ2016
さて本日は、全国神楽大会ハヤチネ2016から花巻市湯元の羽山神楽で篁舞です。
羽山神楽の由来について
「度重なる火災により伝承記録は失われたが、その芸態から早池峰岳神楽の流れを汲むもので勇壮華麗な舞を特徴とする。神楽の由来を伝えるものとして江戸時代後期に書かれたと見える詞章本があり、また小田島宮司家(専蔵院)には文政3年の年記をもつ獅子頭に加えて隠居権現様と称され年代不詳ながらより古い様式をとどめる獅子頭が祀られている。」
とありますが、小国村常楽法印から伝授という説と、宮古の釜津田左京法印から伝授という二説があるということです。
演目の篁舞とは、小野篁を舞曲にしたもので、黒森系統にはあるが、岳神楽には詞章は残っているが伝承されていない。
しかしながら、羽山神楽に残っていることが興味深い。
小野篁は能書で知られる小野道風の祖父にあたり、歌人であるとともに易学などにも通じていたために、上棟式にもご利益ありということで、この演目は羽山神楽では新築の祝に招かれて舞う曲となっているということです。
詞章の最初も
〽 おう今日の月日は誠に佳き日にて候 我が神殿が建立せし程に 篁殿は家にましますかよのう
家におこもりなさば家々祝の槌を打ちたて給えよのう
次に、権現様を取り出し、おかめと火男風の面を付けた舞手とともに客席に降ります。
すり鉢に白米をすりつぶしたものを新宅の柱や家人に祈祷しながらぬりつけていくというものですが、観客の皆さんの顔にもつけていきます。
黒森神楽では「おまぶり」と呼んでいますね。
最後は二人で崩しを舞いますが、篁舞は本来は二人舞だったようです。
動画でどうぞ。
