橋野鹿踊@釜石うみやま郷土芸能大競演祭
さて本日は、釜石市橋野町の青ノ木グリーンパークで開催された釜石うみやま郷土芸能大競演祭から橋野鹿踊です。
このイベントは、震災後に始まり、同じ釜石市の海辺と山間地の交流をテーマに始まり、更に昨年ここ橋野町にある橋野鉄鉱山・高炉跡が世界遺産に選定されたことを祝って盛大に開催されるようになったものです。
今年は諸般の事情で、地元の郷土芸能は三団体のみの参加でしたが、普段あまり目にすることのない団体でしたので眼福。
橋野鹿踊の由来は、幕末に遠野の東禅寺から師匠を招いて習得し、地元の滝沢神社に奉納するために踊ったのが始まりという。
つまり、遠野系の幕踊りで、囃子や踊り手の構成も同じになっている。
一時衰退したものの、昭和55年に保存会を設立して再興し、現在は「橋野鹿踊り・手踊り保存会」として30数名が伝承保存活動を続けている。
その後、震災で笛と踊りの名手を失い活動休止状態が続いていたが、世界遺産の祝事を機に保存活動を再構築し再演にこぎつけたのは昨年のこと。
橋野鹿踊は6月27日の滝沢神社に奉納し、中村地区の盆から祭りでも踊られている。
この日の演目は館褒め、小切り、会鹿、礼踏みとなっている。
囃子の鹿歌では 〽鎌倉のしだれ柳 等が歌われる
鵜住居川流域に点在する鹿踊は、沿岸部から栗林までは唯喜伝冶を師匠とする系統と、栗林・橋野に伝わる遠野系統に分かれている。従って、双方の踊りの手が集合してる部分も見えたりして興味深い。
また、甲子川流域の小川から大松までの一帯は遠野系統一色である。
いつか、釜石鹿踊競演会でも開催してくれると嬉しいのだが。
動画でどうぞ。
