大出早池峰神楽 松迎@鱒沢神楽初舞
さて本日は、鱒沢神楽初舞から大出早池峰神楽で松迎です。
大出早池峰神楽は附馬牛町大出の早池峰神社に付属する神楽であります。
この神社では毎年7月17日18日に例大祭が行われ、そこでは神社の前にある川に神輿を入れる神事がある。
祭礼では、その神輿洗いが済むと神楽が始まる。
ところで、この冊子は最近入手した「遠野郷附馬牛 大出神楽」というものです。
奥付には昭和50年発刊で編集は類家英一郎とあります。つまり類家本「遠野の郷土芸能」の補完本ということだと思います。
これには神楽由来とともに式六番と式外十八番の神楽詞章が納めてあり、神楽鑑賞のガイドブック的な本です。
いつかこれを片手に大出早池峰神社の宵神楽を見に行きたいと思う。
さて、演目の松迎は式外十二番に位置づけられている。
丹後の国のねのべ長者に二人の子があり、兄は千秋(せんしゅう)、弟は萬歳(ばんぜい)という長寿の兄弟である。
幕出し唄は 〽 松を尋ぬるのに 老いの身の 二葉の松を尋ぬるのに
二人とも孝徳の高き人で、その門には両方共松竹立てて正月を迎えるめでたい舞である。
二人とも白尉面に鳥兜、千早に袴を付け、後ろ腰に三階の松の枝をさして、ゆったりとした太鼓の拍子で謹厳に舞う。
最後の舎問が実に春宵にふさわしい心地がします
〽 ねのべの雪のことなれば 花を盛に身を凌ぐ 難渋絶えて ひげを洗えば
我等二人が手を合わせて 天下泰平の異なれば 兎に角これになどと存じ候
動画でどうぞ。
