花輪田神楽 恵比寿舞@大槌町郷土芸能祭
さて本日は、大槌町郷土芸能祭から花輪田神楽さんで恵比寿舞です。
その前に、由来について大槌町郷土芸能保存団体誌ほかより参照
「花輪田神楽は、岩手県沿岸地方に伝わる岩戸系の神楽で、江戸時代の中期正徳年間と申しますから、およそ400年前頃、時の山伏妙延法師と言う人が、紀州熊野権現に参籠の折、神楽の舞全般を習いおぼえ霊場黒森神社を中心に教え広めたときいております。釜石市栗林町の川崎小六と言う人が若者衆の集団をつくり黒森神楽の同行であつた明延法師を師匠として神楽を習い丹内神楽を組織した。そして自らこの神楽の同行頭となつた。小六は黒森神社に参籠して舞囃子を習得し、時には早池峰に赴いて更に研究を深めるなど非常に熱の入れ様で、彼は神楽の組織づくりの為に生まれて来たとも言われその執念と活動は今でも地域の人々によつて語り伝えられている。
初代丹内神楽の同行頭 川崎小六、二代 小笠原 徳次郎、三代 菊 池 与五郎、四代 川 崎 清 治。
そして、五代 小笠原 留五郎(平成八年七月廿日九十六才没)の弟子でもあり甥でもある現在の花輸田神楽の同行頭、初代会長でもある三浦正人は自らの息子、孫達を中心に神楽を構成。
大槌町郷土芸能保存団体連合会にも加入し、大槌神楽保存会花輸田神楽のタイトルのもと、古い物が見直される現今、布教活動に努めているのが現在の姿である。昭和六十年四月付を持つて結成。」
とあります。大槌町の三浦石材店はこの三浦氏が経営している会社であります。
さて、神楽幕にもあるとおり、この花輪田神楽は丹内流とあるように、釜石市栗林町の丹内神楽を継承するものです。
丹内神楽は砂子畑の阿部家が代々修験であり、紀州熊野で修行し、神楽も習得して舞い継いできたものを、明治の修験宗廃止により集落の人々に教え伝えたもののようです。
昭和30年頃までは、南は三陸町から北は普代村まで廻村巡業していたということです。
演目としては、 打ち鳴らし、.しよさ舞、.権現舞、.清祓いの舞、.松迎え、.岩戸舞、.恵比須舞、.高砂舞、.しつとぎ舞、.山の神舞、.岩戸開き、.鶏子舞とあり、黒森の影響が濃く現れている感じです。
めでたく鯛を釣り上げた恵比寿様は、舟を漕いで田子の浦を後にします。
恵比寿舞の後には、余興として大槌甚句が踊られました。この辺は神楽巡業というか祭礼の雰囲気を感じさせて実にいいです。
動画でどうぞ。
