金澤鹿子踊@大槌町郷土芸能祭
さて本日は、大槌町郷土芸能祭から金澤鹿子踊さんの「通り」、「がわ鹿子」、「すくいいれ」についてです。
金澤鹿子踊さんの由来については大槌町郷土芸能保存団体誌ほかより参照
「江戸中期中頃(300年前)に、現在の戸保野の佐々木兵十郎氏宅に下閉伊郡茂市村(現宮古市)から嫁いで来た人によってもたらされた。この嫁いで来た人には子が無く、自分の形見に何か後世に伝えたいと思い、自分の生まれ故郷の鹿子踊りの師匠達を呼び、部落の若者たちに教えたのが始まりで、この間、早池峰で踊りを披露し宮司より賞賛のしるしを拝受したという記録もある。
踊りの種類は12種類からなり、主として念仏踊りなので、御霊仰などの字句も使われている」ということです。
茂市には、現在も茂市鹿子踊が伝承されていて、笛や舞方は同様の感じがしますが、茂市の装束は鍬形角に紙ザイを使用しています。年月を経る中で、大槌の他の鹿子踊りの影響を受けて枝角にカンナガラに変化していったのかもしれません。
ところで、.この金澤鹿子踊りさんの旗には「金山流」と書いてあります。
茂市には中世から江戸中期にかけて腹帯金山等があったとされるので、そのことでしょうか。
また、明治後半から大正にかけて対間地区にも伝承し、昭和45年に保存会が結成された。金沢稲荷神社祭典での奉納舞や新盆宅の供養の舞の他大槌まつりにも参加している。
この日の上演後に代表の阿部さんがインタビューに答えていましたが、「会員が減り、高齢化して大変だが、なんとか伝承を絶やさないように頑張っている」ということです。
金沢地区は大槌町の西部山間地にあり、厳しいながらも結束の固い地域です。
是非とも続けていってほしいと願います。
動画でどうぞ。
