南川目さんさ踊り @第44回川井郷土芸能祭
さて、本日は第44回川井郷土芸能祭から南川目さんさ踊りについてです。
いうまでもなく、岩手のさんさ踊りは夏に盆供養や豊年踊りとして広く踊られたもので、盛岡周辺を核として東は宮古、山田地方の沿岸部、南は花巻北上さらには遠野周辺を経て伝承されている。戦後は旧伊達領内の江刺や一関市大東町まで広まっている。
旧川井村ではかつて18のさんさが伝承されており、現在もお盆に踊られているのは6つの団体である。
川井、箱石、川内、田代、江繋、末角である。
そして現在は休止状態となっている岡村のさんさ踊りから伝承されたのがこの南川目さんさである。
旧川井村には沢山の民俗芸能が伝承されているが、神楽を除けば剣舞・鹿踊・御戸入り・豊年踊りからさんさ踊りまで、全て盆の供養踊りである。
山峡の厳しい自然条件に加え、度重なる飢饉や戦乱など、多くの亡者を見送る村人の悲しみと慰霊の気持ちの現れなのだろうか。
南川目は宮古市花輪地区にある集落で、川井の岡村地区から嫁に来た者が川井さんさを伝えたとある。
演目はお礼講、庭まわり、松前さんさほか7曲を伝承している。
尚、この南川目さんさ踊りは、宮古市立花輪中学校が伝承活動として取り組んでおり、この日も中学生20名で踊った。
花輪中学校では、全校生徒が「花輪鹿子踊り 」「南川目さんさ」「 長沢剣舞」のいずれかに参加することになっていて、後々の後継者育成にも取り組んでいるということである。
動画でどうぞ。
