新里念仏剣舞 四番庭@第49回胆沢郷土芸能まつり
さて本日は、第49回胆沢郷土芸能まつりから新里念仏剣舞さんの四番庭についてです。
その前に新里念仏剣舞さんの由来について
「明治9年化粧坂念仏剣舞の石川勇三郎・村上善太郎の両氏より鴫田の千田新左衛門等が伝授されて始まりました。
今なお、高館物怪独特のものと思われる念仏を唱えてから踊り始めるという形を崩さずに実行しています。
新里念仏剣舞が伝える剣舞の由来は2つあります。
一つは、今から1000年以上も前の平泉・達谷にまつわる赤頭悪路王と坂上田村麻呂の伝説に基づくものです。
もう一つは、大同3年出羽・羽黒山の法印山伏が、お堂にこもって念仏謹行していると、ある夜2人の老人が現れ、衆生済度の要は踊りの面白さをとおして導く方法が最善であると教えられ、その踊りと囃しを伝授されたことに始まるというものです。」
ということなそうです。現在の代表は菅原久さんです。
新里念仏剣舞の保持演目は一番庭、二番庭、三番庭、四番庭、一人怒物、三人怒物、八人怒物等となっている。
この日の四番庭は鬼が抜刀して勇壮に舞うのが特徴という。
この日は、大人たちの踊り手に混じって小学校3年生と4年生のこどもたちが見事に踊っていました。
新里念仏剣舞の伝書にかくあり
「さて、遊びの由来を委しく尋ね奉るに、釈迦如来の御方便まで多宝仏現し給ひて、七月十四日に壱百参拾六地獄の釜の蓋開く間に亡者を弔い、然れども獄卒慰まんが為に五百羅漢が太鼓笛鉦の拍子で踊りを始め給ふ也。
また、施餓鬼は目蓮尊者の始め給ふ。一度死した人間に還ることなければかくように弔い候えと。
との心地、師匠親兄の冥加の為にて候、委しくは盂蘭盆教に見えたり」
つまり、念仏剣舞は盂蘭盆に先祖供養を中心とする諸霊慰撫の芸能だということがわかります。
太刀入りとして「狂をもって四人躍口伝あり」としている。
ともあれ、勇壮な中にも華やかな趣をもつ四番庭でした。
動画でどうぞ。
