宮野浦日枝神社大黒舞@第46回酒田民俗芸能公演会
さて、本日からは昨日行われました第46回酒田民俗芸能公演会のリポートとあいなります。
今回、この民俗芸能公演会を訪問するきっかけは、横町神代神楽と落野目神代神楽を鑑賞することにあります。
この神楽団体は、「庄内地方に伝播した南部神楽」であるからです。
一体どのように伝承されているのか興味が尽きません。
で、この日のプログラムは次の通りです。
福岡神楽
根子番楽
新山延年舞
横町神代神楽
大町神楽
落野目神代神楽
ということで、宮野浦日枝神社大黒舞についてです。
以下の情報は「庄内情報館」より
「宮野浦日枝神社は、最上川北部酒田市内にある2つの「日枝神社」の基といわれ、平成18年には神社創建1200周年を迎えた古い歴史を持つ神社である。その中で約590年前から受け継がれているのが「獅子舞」と「大黒舞」である。獅子舞は悪魔を払うという意味があり、大黒舞は福の神を呼ぶという意味がある。両者はセットで行われる。
「大黒舞」は、毎年1月2日と3日の両日、日枝神社隣の日枝会館で1日に数回、上演時間を決めて正月の参拝客の前で披露される。1回の演舞の所要時間は12~13分である。舞手は、伝統的に10歳前後の地区の子供の中から特に敏捷な子供2名が選ばれる。また謡い手も子供十数名が務める。
「宮野浦日枝神社神楽保存会」は昭和57年に発足し、現在も宮野浦小学校の協力を得ながら毎年12月中旬から小学生に大黒舞の指導を熱心に行っている。」
とあります。
酒田市の有名な「酒田祭」は、江戸時代の豪商本間家が大きく加担しており、町の中心部から東西に上と下の日枝神社が勧進され、その祭日に盛大な祭りが催行されていたということです。
その中で、この大黒舞は正月の600年前から日枝神社の獅子舞の付属芸能として舞われてきたということです。
昭和40~50年代は女性たちによって伝承されてきたが、昭和57年に神楽保存会が発足すると宮野浦小学校の子供達に指導しながら、伝承の基本である10歳の男児によって舞うことを継承しているということです。
余談ですが、この大黒舞の所作と口上を鑑みるに、一つ山を越えた宮城県秋保地区等の田植え踊りの弥十郎の影響が見て取れます。
どちらが先か後かは存じませんが、大きく影響を受けていることは見て取れます。
動画でどうぞ。
