南部神楽伝承推進協議会 恵比寿舞@日光東照宮
さて本日は、南部神楽伝承推進協議会による恵比寿舞です。
南部神楽伝承推進協議会(旧称 南部神楽活動支援協議会)は、平成24年に発足した南部神楽の活動を盛り上げるためのグループです。参加団体は増減を経て、現在は宮城県の赤谷南部神楽保存会、鴬沢神楽保存会、嵯峨立神楽保存会と、岩手県の達古袋神楽会、狼志田神楽保存会、富沢神楽保存会です。
今回の日光東照宮奉納もこの六団体合同でのものとなっています。
そして、この恵比寿舞は全団体が一致協力して上演したものです。
南部神楽の演目に恵比寿舞を伝承している団体はあまりなく、西宮大神宮由来記というものもありますが別のストーリーになっています。
今回台本をしつらえたということですが、内容的には法印神楽の蛭児と同様になっています。
これも、西の宮の神を題材にしていて鯛釣りをします。
最初に恵比寿様が出て、祈祷の口上を述べます。
〽 自らはこの所に住まいをなす 大国主命の息子 事代主命と申すなり
しかるにこの度は、日光東照宮建立400年
秋の式年大祭に出たる者ものば引き連れて
風も無き 波音も無き海原に 釣り竿を垂れてぞ楽しまん
次に道化拍子に乗って道化の一兵衛と半兵衛が出て 恵比寿神から釣り竿を借りて釣りを始めます
そして、釣り竿の先につけた釣り針に観客からご祝儀を結びつけてもうらおうという趣向です。
法印神楽の蛭児でも釣り針にご祝儀をつけて代わりに鯛の切り子を頂くという慣習になっています。
切り子の魚は大漁や商売繁盛の縁起ものとして持ち帰って神棚に飾るというものです。
この日は、そういった神楽のやり取りを知っていない(と思いますが)日光に観光に来たお客さんたちも、要領がわかると次々に千円札を釣り針につけていました。子どもたちも面白がって楽しんでいたようです。
(ご祝儀のお返しは日光東照宮の御札と榊などが入った有り難いものでした)
さて、神楽に戻って、最後に恵比寿様が大きな鯛を釣り上げてめでたく千代の御神楽となります。
〽 ああ今日の魚釣りは大漁にて めでたき めでたきヨー これにて下山をいたすなり
最後にお菓子撒きのサービスもありました。
舞台が終わった後はファンサービスです。
お宮参りの親子でしょうか、お神楽さんと記念写真です。
動画でどうぞ。
