城生野神楽 「五穀舞」@北辰神社神楽大会
さて、本日は城生野神楽さんの五穀舞についてです。
ところで、この神楽大会は正式名称を「若柳妙見北辰神社奉納 優勝幕争奪第55回宮城・岩手選抜神楽大会」と称します。伝統の重みが感じられます。
最後の演目は前年度優勝チームの特別出演ということになっております。
さて、演目の五穀舞ですが、栗原地方の神楽団体では天照皇大神が召使に五穀の種を蒔くよう命令し、召使はそれに従って農事の真似事をしながら踊り、豊作を予祝する内容となっています。
そして、これを道化仕立てにして観客を楽しませるという内容になっています。
元々は、法印神楽の宇賀玉の演目に由来しているのではと思量されています。
宇賀玉は倉稲魂命が所持していた豊穣の宝珠を鬼神に奪われ、それを取り返しに田の神が様々知恵を絞って取り返すというものです。
城生野神楽での五穀舞は最初に天照皇大神が一人出て、召使に花の三月になったので田畑を耕し五穀の種を蒔けよと宣言します。
それに応じて召使が出てきます。顎なしの道化面が古風な感じを出しています。
御神楽を舞う天照皇大神に道化がモドキの舞をします。この辺は、山伏神楽を踏襲している感じもします。
天照皇大神が幕に入ると、召使が鍬を担いで出て、種を蒔く準備を始めます。
〽 急ぎ来れば 我が家の田んぼにもつきにけり これより田ブチをなすなり
と、田ブチが終わると、召使と胴取りとの軽妙な道化話が始まります。会場は爆笑です。
するとそこへ召使の女房が子供も連れて「小昼」を持ってきます。
召使の子は楓くんです。なかなか演技がうまいです。
といったところで、めでたく種蒔きならぬ、お菓子を蒔いて大サービスです。
千代の御神楽で千秋楽とあいなりました。
動画でどうぞ。
