狼ヶ志田神楽 宝剣納め @第40回胆江神楽大会
昭和51年に第1回目が開催されました胆江神楽大会ですが、幾多の困難もあったことと思いますが、今年で第40回の節目を迎え、餅撒きや記念の手拭いを配るなどして祝いました。これからも続いて欲しいと願います。
そんな神楽大会ですが、いよいよ夜神楽になってまいりました。
さて、ということで本日は狼ヶ志田神楽さんの宝剣納めについてです。
狼ヶ志田神楽さんの由来について(南部神楽系譜調査報告書より)
「狼ヶ志田神楽は、文久元年神楽の祖、菅原甚太郎、菅原新右エ門、菅原今朝吉、小野寺長蔵等が、小山、中沢神楽の本庄板太郎より山伏神楽を伝授された。
明治二十五年十一月、菅原甚太郎が上昼沢佐藤家を通して達古袋と縁組をしたことから、西磐井郡萩荘村達古袋阿部徳太郎、小岩彦三郎両師匠より達古袋神楽を伝授された。
達古袋神楽は、達古袋に永住した羽黒山系山伏一七代元道常学院相模坊が指導したと言われる。
大正五年二の台、養ヶ森、大正八年恩俗、衣川雲南田等に狼ヶ志田神楽を伝授している。
明治二五年初代庭元菅原甚太郎より昭和四四年九代庭元青沼松男に引継がれている。」
とのことで、この日の胴取は青沼氏、85歳!
宝剣納めの演目は、素戔嗚尊が八岐大蛇退治により手に入れた宝剣「天叢雲剣」を熱田神宮に奉納するところから始まります。
力みの十分に籠もった責め舞です。
「應 自らは天孫降臨 天つ素戔嗚尊なりぃー」
磐長姫に化身した悪鬼が宝剣を奪って素戔嗚尊に仇をなそうとします。
山の葉舞は、胴唄につれて優雅に舞います。
幕出し唄
〽 熱田の宮に 急ぎ行く はー よーさー よーさー
しかし、神鏡に映った己が正体に観念して、本来の蛇身に戻り、おどろおどろしくも物狂いをなして宝剣を奪い取ります。
時移り、日本武尊が宝剣を取り返すべく悪鬼を追い、見事に熱田の宮に納めます。
「この宝剣に何の疑いあらんや吶!」
動画でどうぞ。
