本郷神楽 素戔嗚尊大蛇退治 @本郷神楽百周年記念公演
さて、本日は本郷神楽さんの素戔嗚尊大蛇退治舞についてです。
とはいうものの、正確な名称は「天之叢雲宝剣由来記 素戔嗚尊大蛇退治」という遠大なタイトルです。
さて、山伏神楽でも法印神楽でも最も意義深い演目として位置づけられている素戔嗚尊の放浪譚は宝剣(叢雲剣)を得るまでの由来譚を起伏有るストーリーとして大切に伝承されてきた。
この由来譚が何故本国の東西を問わず人気があるのかは後日また触れたいと思います。。
とはいえ、南部神楽の素戔嗚尊に限っていえば、本郷神楽さんの筋立ては多少違っています。
素戔嗚尊が姉天照大御神に狼藉を働いて高天原を追われる訳ですが、天之叢雲宝剣由来記ではここから話が始まります。
素戔嗚尊が諸国を放浪していると、ある日肥の川の流れに箸が浮いているのを見つけ、さては上流に人の住まいがあるらんと、探し求める場面から始まります。
素戔嗚尊が菅笠を被る所作がいかにも旅する神様という風情を表していると思います
すると、山会の村に手名椎足名椎夫婦とその娘櫛稲田姫が大蛇の身御供になる悲劇を嘆いているところに出会います
そこで素戔嗚尊は手名椎に、八頭の大蛇を倒すには八樽の酒を用意して、大蛇の酔に乗じて討つべしと諭します。
さて、ここからが神楽のクライマックスです。
本郷神楽では、大蛇切りの演目では真剣を使うということです。
つまり、ガチャガチャやる中で失敗すれば己が身までも傷つける訳です。
そいsて、舞台下では大蛇を操る係が巧みに綱を引きます。
そして、吊るし大蛇の首を見事刀で一刀両断し、その切り口からは真っ赤な血潮(籾殻)が.吹出て大蛇退治の成就となります。
そして、大蛇を切る際に己が刀がこぼれたことに気づいた素戔嗚尊は、大蛇の尾から天叢雲剣を取り出すことに成功します。
そして、この宝剣を熱田神宮に納めることとなりますが、それは次の演目になります。
動画でどうぞ。
