市之通百姓踊り @ 市之通部落祭演芸会
さて、昨日までは市之通神楽さんの上演会の様子をリポートしてきましたが、実は今回の上演会は、市之通地区の部落祭の一環んで行われました。
午前中は運動会。雨で屋内での実施となりましたが、その後に神楽上演会が行われ、そして最後に演芸会が繰り広げられた次第。
さて、会場となったのは、一関市大東町興田地区の北部にある市之通にある宝来館というところです。
この建物は、昭和41年までは大東町立丑石小学校市之通分校でしたが、統合に伴い閉校となって地域の自治会館となったものです。
まことに昭和の香りがする懐かしい感じのする校舎と言った感じで、地域の皆さんの手入れが行き届いているためとても綺麗な分校校舎と言った感じです。
さて、その中で和気あいあいとした室内運動会と、16年ぶりという地元での神楽上演会が終わると、お楽しみの演芸会へとプログラムが進みました。
市之通の皆さんは芸達者がたくさん居るようでして、トップバッターののど自慢の出し物から場内は賑やかな笑い声と声援に包まれていました。
そして、お待ちかねの百姓踊りです。
楽屋代わりの廊下には衣装やら小道具が並べられています。
その中に「めくり」がありました。
「市之通百姓踊」と書いてありましたが、一枚めくると「丑石百姓踊」と書いてあります。
つまり、このJ百姓踊りは隣接部落の丑石地区から習ったものということなそうです。
東磐井一体には羯鼓踊り系の田植え踊りが沢山伝承されていて、丑石にも伝承時期は定かでないものの「丑石田植踊り」があり、かつては旧正月に家々を廻って豊作の予祝をして歩いたということです。
百姓踊りは、米作りの一年を踊りに表したもので、有名なものでは花巻市東和町の立石百姓踊りがありますが、それと同様に農耕労働を面白おかしく表現したものです。
その農耕作業内容から成立は大正から昭和初期と言われています。
もっとも市之通では、現代風に苗代の「ビニール張り」もフィーチャーされてます。
種蒔に始まって、ビニール張り、畦ぬり、肥運び、田ぶず、代掻き、えんぶり、線引き、苗運び、田植え と続きます。
途中、肥や苗の代わりに会場にお菓子を播いたりとサービス満点です。
小昼タイムともなると、予祝芸能らしく孕女がドブロクらしきものを持ってきて、一服です。
田の草取り、稲刈り、脱穀、そしてめでたく俵積みでお開きとなりました。
いやぁー、皆さん芸達者だ!
市之通地区の皆さんの絆の強さに圧倒された一日でした。
来年には市之通神楽発祥100周年ということですので、今からまた楽しみです。
動画でどうぞ。
