鶯沢神楽 八岐大蛇 @ 神楽共演石越大会
さて本日は、第11回神楽共演石越大会からトリを努めました鶯沢神楽さんの八岐大蛇についてです。
その前に、鶯沢神楽さんの由来について定本より
「明治初年、玉井豊之助、小野寺久五郎の両人が世話人となり、岩手県西磐井郡萩荘村達古袋神楽の師匠を招き、神楽の伝授を受け日向神楽を創設した。
戦前、戦後舞方が少なくなり中断していたが昭和三九年、町教育委員会が郷土芸能後継者養成講習会を開催した。講師は小野寺捨男、小野寺東策の両師匠の指導であった。
これを機に鴬沢神楽保存会を組織し現在に至る。
なお、明治一八年、二○年の二回にわたり、伊勢神宮に神楽を奉納したという。
また、大正年間、田谷神楽(江刺市愛宕)の指導をしたともいわれている。
初代庭元玉井豊之助、現在の庭元岸湊は六代目である。」
ということなそうです。現在の代表者は高橋長人さんです。
さて、八岐大蛇ですので、最初に手名椎足名椎と稲田姫が出て、大蛇の身御供として稲田姫を差し出さねばならないと嘆き悲しむ場面からです。
そこへ責め太鼓に乗って素戔嗚尊が現れます。
そして大蛇の登場です。
南部神楽では、大蛇を表すのに3つの演出方法があります。
一つは「吊るし大蛇」で、木製の蛇頭に布製の胴体をつけ、舞台上方に吊るしてロープで操って演技するもの。
もう一つは、「蛇面コ」で、蛇面を付けた舞手が髪采をオドロオドロしく振り乱しながら、素戔嗚尊と組み打ちするもの。
そして、この巨大な大蛇に舞手が身を隠しながら操るものです。
栗原地方では比較的この大蛇を保持している神楽団体が多いですね。
大蛇が酒瓶に首を突っ込んで酒を飲み干します。
酒に酔って寝てしまったところを素戔嗚尊が刀で首を切り落とします。
稲田姫が感謝のしるしに扇車で一舞します。
最後は手名椎足名椎、稲田姫、素戔嗚尊が御神楽で舞い納めます。めでたしめでたし。
動画でどうぞ。
