根子番楽 曽我兄弟 @ 東北六魂祭郷土芸能ステージ
さて、本日は根子神楽の曽我(尊我)兄弟についてです。
根子番楽を伝承する根子集落は「マタギ発祥の地」として知られ、根子番楽もマタギとは縁が深く、番楽を舞う人たちは同時にマタギも行っていたらしく、マタギが祀っている山の神様、「山神社」に舞台を作り奉納したとのことです。
その昔、番楽は世襲制で、一部の家の親族、その長男にのみ継承されたということだが、現在は後継者が悩みということだ。
マタギと番楽に関しては、猟師の由来をとく「山立根本記」は天台密教系の物語を踏襲し、他に二荒神社を縁起とする日光派や弘法大師関連の高野派というものもある。
マタギの驚異的な身体能力や山岳についての知識は、修験由来のものとも言えそうだ。ここに番楽の秘密があるかもしれない。
さて、演目の曽我兄弟
幕だし歌は 「曽我の反り橋 うち渡り 曽我の反り橋 うち渡り 富士の裾野に急ぐなり」
番楽は正に武士の舞いであるという特徴がよく現れています。
兄の十郎が幕より出て扇を手に一舞
次に、同じ幕出しで弟五郎が出て扇を手に一舞
そして、両者が端正な相舞を舞います。
根子の装束は甲冑姿ですが、これが袴姿だと所作が正に山伏神楽と共通だということがわかります。
〽 野に伏し 山に隠れつつ 仇の様子見てあれば 仇大勢、我等兄弟二人なり
兄弟が刀を抜いて修行の態です。
夜神楽だと刀が当たる度に火花が散って臨場感が増すということです。
最後は一人残って太刀舞となります。
動画でどうぞ。
