雄勝法印神楽 橋引 @ おがつの芸祭 鼓舞
さて、本日は雄勝法印神楽の橋引について
〽 人ならば 契もやらん 伊会杉の
今の情けを 忘れ難なき
この演目は法印神楽のみならず山伏神楽や番楽等でも伝わる曲で、その筋立ては概して相似のものとなっている。
乙鶴御前という娘が若宮参りした際に杉の老木の下で雨宿りをし、上記の歌を詠んだ。
その後、度会川に橋を掛けようとこの杉を伐ろうとするが一向に倒せないため祈祷した所、彼の娘をして橋を引かせよとのお告げがあったことから娘に橋引きを頼むことになる。
最初にツケが出て一舞した後に橋掛の由来を述べる
招請に応じて出てきた乙鶴姫は「女に橋引きとはいかなることぞ」と断るが、「この橋成就せば、橋本千軒を与えよう」との条件で、雨宿りした際のことを思い出して祈りの御神楽を舞います。
さて、御前が幕に入ると、ここからが橋引きの正念場です。
村の人夫たちが木を引きに出てきますが、これが道化の出で立ちです。
さらに、この日は雄勝法印神楽さんの思い入れで、昼でも夜神楽の雰囲気をということで、舞台下のお客さんたちも沢山巻き込んでの神楽となりました。綱を引いた子供たちにも楽しい思い出となったことと思います。
さて、村人たちでも木を引くことができなかったため、乙鶴御前が頭に手拭を姉様被りにし、手には飯櫃を持って出て、村人たちを囃し立てながら木を引きます。
これがよく見ていると、四方の柱を順に引いて、四方を固めるが如しです。
で、ソフト帽に羽織袴の旦那様が出てきて小昼休憩です。
飯が振る舞われ歌と手踊で楽しんだ後に、再び橋引きをしてついに杉の木を引き幕に入ります。
動画でどうぞ。
