火伏せの虎舞 宮城県加美町中新田
毎年4月29日はどこの祭りに行こうかとかなり悩む。
本来は寺社の縁日等で定められていた日に行われていたであろうが、ゴールデンウィークの初日にあたるため、この日に祭りを行うケースが増えてきたためである。
宮城県加美郡加美町中新田(旧中新田町)で毎年初午の稲荷明神の祭典日に火伏せを祈願して行われていたこの祭りも、4月29日に固定して斎行されるようになった。
この祭りを訪問するのは4度目くらいであろうか。
今年は天気もよかったせいか、祭りメイン会場の花楽小路は立錐の余地もないほどの人で溢れかえった。
今回の訪問は、虎舞そのものよりも、山車と囃しを鑑賞することを目的としていたので、虎舞の門付けはあまり追いかけないでしまいましたが、賑やかな春祭りで年度末始の多忙だった毎日から開放された感じで、いい祭り見物となった。
山車につく囃子は「通り」、虎舞を踊る際は「本調子」「岡崎」が奏される。
太鼓の撥が薬莱神社の三輪流神楽と共通なのは地理的に近いことから習合したのかもしれない。
この虎舞の起源は文和3(1354)年に斯波家兼が三河から奥州管領として中新田城を築いた際、城内に八幡神社と稲荷明神を祀り、初午に稲荷明神の祭礼で奉納したのが始まりということだ。
その後、度重なる火災を鎮めるため、屋根の上に乗り「雲は竜に従い、風は虎に従う」という中国の故事に倣って火伏せ祈願の祭りとなった。
「寅やの屋根の上で虎舞」
「田中酒造店前」
動画でどうぞ。
場所はここです。
