榊流永代神楽 肥川上舞
さて、本日は榊流永代神楽から肥川上舞についてです。
舞の内容は当日パンフレットより
「肥川は神話に出てくる川の名前で、この川上で櫛稲田姫、足名槌命、手名槌命が須佐之男命に助けを求め、八岐大蛇を退治するという舞です。八岐大蛇の尾から天叢雲劔が出てくる様子も演じられています。」
とあります。
演目のことに触れる前に、榊流永代神楽の囃し方について説明しなければなりません。
榊流永代神楽はいわゆる宮城県内の岩戸系神楽なのですが、源流は青麻神楽となっています。
しかしながら、ここの神楽の囃子方は御簾の内側で奏しています。これは非常に古い形を踏襲しているのではと思います。
そして、この肥の川上舞の時だけ、御簾が開かれて囃子方が姿を表しながらの神楽演舞となります。
因みに、こちらの神楽の囃し手について記述すると
大太鼓(宮太鼓を片面打ち)、締め太鼓(細撥で片面の皮を打つ)笛二人となっていました。
しかしながら、これまでは囃子方は御簾の内で奏楽するという古い形を残しています。
この辺も榊流永代神楽の希少価値を見いだせるかもしれません。
さて本題の演目ですがこれは八岐大蛇退治の内容となっています。
冒頭に紹介した通り、手名椎足名椎と櫛名田姫が舞台に入ります。
そして、櫛名田姫の身御供を逃れるために老親達が素戔嗚尊に願いを託します。
さて、八岐大蛇ですが、こちらでは大きな蛇頭を使い、緑の模様の布に二人がかりで大蛇を演じていました。
そしてその後、素戔嗚尊が八岐大蛇を退治し、尾の部分から草薙剣を取り出す場面も演じていました。
最後はやはり御神楽ですが、劔を二本持っての太刀御神楽がとてもかっこいいです。
さて、最後になりましたが、榊流永代神楽の保存会の皆さんです。
会長さんは佐藤敏治さんで、メンバーは大亀地区民で高校生から80代の10名ほどで頑張っておられるとのことです。
是非続けてほしいものと思います。
動画でどうぞ。
神楽が行なわれる場所はここです。
