榊流永代神楽 釣舞 平成27年4月19日 宮城県富谷町鹿島天足別神社
さて、本日は榊流永代神楽から 釣舞についてです。
当日パンフレットより
「事代主命と御伴神の舞です。事代主命は釣竿を手に魚釣りをし、御伴神が釣りのお伴をします。魚はなかなか釣れませんが、エサを付け替えるとすぐに鯛がかかり、二人がかりでやっと釣り上げる様子が舞われています。」
最初に登場する事代主命は切り顎の白面で、いわゆる白式尉です。
古風で雅な面持ちをしていますが、この後の肥の川舞でも足名椎役に用いられていることから榊流永代神楽でも翁面として位置づけられているようです。
さて、魚釣りをしていた事代主命に従者が助けに来るわけですが、この従者は口長の道化面をしています。
法印神楽の釣弓に出てくるタコフグ道化を彷彿とさせてくれる訳ですが、榊流永代神楽ではこの演目あたりから道化仕立ての演出が見え始めます。観衆に対してのお楽しみなのかもしれません。
ようやくにして見事に鯛を釣り上げると、右手に鈴、左手に釣り竿を持って御神楽を舞います。
そして事代主命が幕に入ると御伴神が鯛を魚籠に入れて帰ろうとしますが、鯛の活きが良すぎてなかなか入りません。
舞手の手技で鯛はまるで生きているかのようにビクビクと跳ねます。この所作は黒森神楽の恵比寿舞でも同様に見ることができます。
かくて御伴神も御神楽の調子で鯛と魚籠を担いで幕に入ります。
動画でどうぞ。
