和賀大乗神楽 伏獅子 @慶昌寺公演
さて本日は和賀町煤孫の慶昌寺での和賀大乗神楽公演の最後の演目、「伏獅子」についてです。
伏獅子とは通常の権現舞の中に、祈祷の所作として権現の幕を広げて獅子頭を低く構え、諸悪を飲み込んで祓い清める構成が入ったものをいう。
前半部分は通常の権現舞なので、数珠を持って祈祷しながら四方を踏む下舞が舞われます。
次に下舞をした者が権現頭を掲げ、尻尾の方はもう一人が付き権現舞をします。
次に伏獅子になるため、権現様の幕を大きく広げ、そこに獅子あやし役の修験者が権現様に扇や刀等を咬ませる祈祷を行います。
これは、獅子の体内に入ったものが、浄化されて外に吐出されるという呪法を体現しています。
また、恰も権現様の効験によってものごとが再生されるという修験道の教義を民衆に分り易く説明するがごとく舞をもって表現されています。
はしなくも、この日は権現様の体内から袋を取り出し、その袋に入っていたお菓子を会場に撒いていました。正に山伏の効験を表しているかの如くでした。
私もアメッコを沢山ひろうことができました。
伏獅子について当日プログラムより
「権現とは、仏が衆生済度(生あるものの悩みを救い悟らせる)のために、仮の姿(獅子頭)で現れる事です。権現様は、神社の祭神や産土神を自らに降ろして地域の安泰・五穀豊穣。人々の無病息災を祈祷します。神仏の供物(米・酒。水)を権現様が祈祷し、参拝者の身体を咬み「身固め」を行います。
伏せ獅子は諸神・諸佛の願力に依って後生安楽を願い、八大竜王のカロ護を祈り、悪魔を降伏させ、家中の霊気を祓い、厄病を消除する舞です。通常の権現舞に扇や剣を持った舞い手が加わり、獅子に扇や剣を呑ませます。獅子は鳴き声をあげながら獅子の体内で清め吐き出します。伏獅子の舞の中で使用した扇・刀等は末永い家運繁盛と財宝を表し、これを清め納める意味を持ちます。
伏獅子は倶利伽藍龍王を表す場合があります。不動明王の使者「龍王」が剣に巻き付き勝利した経文解釈によります。大乗神楽の獅子頭には、耳がなく、幕の模様は鱗で権現舞「龍」や「蛇」であるとされています」
とあります。
動画でどうぞ。
