中野神楽 荒神舞 平成27年2月1日 第35回尾松神楽鑑賞会
本日は中野神楽さんの式舞である荒神舞についてです。
中野神楽さんについては小さくまとめですが、
明治五年、佐竹幸吉が庭元となり岩手県西磐井郡厳美村、三輪流山谷神楽の師匠を招き指導を受け、中野神楽を創設した。
二代、三代とも山谷神楽の師匠の指導を受けた。
とあります。
この日の胴取は太鼓の名手佐藤さんです。
荒神舞のいわれについて、中野神楽の代表が解説しました。
「荒神舞は火の神で、よく舞われるのは新築祝いやご祝儀のお祝い等の悪魔祓いです。悪魔を祓って福を呼ぶため、最初は面を被って悪魔を祓い、面を外して福を呼ぶという舞です。」
前段は青いサンヤ面を付けて祓いの舞となっている。
尚、この舞は本来は一人舞ですが、中野神楽さんでは、現在は若手による二人荒神舞としています。
一人でも勇壮なサンヤ舞なのに二人で息つくまもなく激しく舞うので大変迫力があり、観客も圧倒されていました。
幕出しは 〽 サンヤー荒神舞ナー 悪魔を祓いよ サンヤー
後段は面を外して扇と刀の舞になります。
扇の舞では、扇を大きく振りながら跳ねるのが特徴的で、胴歌の「黄金花咲く~」によく調和しています。正に福を呼び込む舞です。
次に刀と鞘を両手に持っての太刀舞になります。法印神楽の太刀御神楽に相当するようです。
両者が太刀を振りながら四方を祓います。
法印神楽での荒神舞では、新築祝いの時に矢祭の神楽と称して陰陽二神が弓と玉を持って祈祷舞をしたそうです。
そうした意味から言えば、荒神舞を二人舞とするのも意義のあることかもしれません。
動画でどうぞ。
