川内神楽 三神楽 @ 南部神楽・わ
さて、本日からは平泉文化遺産センターで行われました「南部神楽わ」の模様について、順次掲載していきます。
トップバッターは式舞の三神楽を舞う奥州市衣川区の川内神楽さんです。
川内神楽さんの由来については定本より
「川内神楽は古い歴史を持ち、今より二○○年前川内要害の利平他数名が、西磐井郡厳美村山谷神楽より政吉師匠を招き指導を受けたのが始まりである。
明治末期に至り神楽は各地に盛んになったので、他に負けないようにと再び三輪流山谷神楽より師匠を招き、振り付けを学んだ。
大正五年、西磐井郡平泉戸河内神楽に、また大正一○年頃、胆沢郡前沢町白鳥神楽を指導し組織した。
初代庭元高橋利平、二代利右エ門、三代七右エ門、四代菅原熊太郎、現在の庭元菅原宏は一二代目である。
昭和五三年三月二五日、衣川村より無形文化財の指定を受けた。」
とあり、現在も代表は菅原宏さんで御年86歳、この日も胴を取っております。
衣川という地域は胆沢と磐井を結ぶ今一つの経路にある重要な街道筋にある集落である。
殊にも江戸期には金や漆の産地として交易する産物も豊富であったため、今からは想像もつかない程賑やかな地域であったという。
人が集まる所には、自然とその余録を求めて歓楽を提供する者達が集まるのだが、それに連れて様々な芸能もこの地域に入ったことは想像に難くない。
衣川の神楽は、古くは修験が行っていたと思えるが、交易路のクロスロードに位置するため、様々な流派が行き交ってできあがったものと思える。(私見だが、衣川の神楽には岩手山麓の山伏神楽の影響も見て取れる)
ともあれ、川内神楽のこの三神楽(御神楽)は、式舞の最初の舞として、種々祈りが込められた祈祷舞であるといえる。
動画でどうぞ。
