山田のじゃんがら念仏踊り
さて、本日は山田のじゃんがら念仏踊りについてです。
伝承されているのは双葉町ですが、平成23年3月11日の東日本大震災による津波と福島第一原発事故により全町民が避難した。
現在は、役場機能は埼玉県から福島県いわき市へ再移転したが、帰還困難区域と避難指示解除準備区域に指定され、全国へ避難した町民は未だ先の見えない避難生活を強いられています。
その中で、群馬や山形にバラバラに散った保存会の構成員が念仏踊りをするため公演の機会が数少ない再開の場だという。
この念仏踊りは福島県の双葉町に伝承されているもので、じゃんがらといえばいわき市周辺が最も団体数が多くあるわけですが、この双葉町山田地区はその北限とされています。
そのせいもあるのか、じゃんがらにつきものの歌がなくテンポの早い太鼓と鉦だけで行なわれるのが特徴で、古態を残しているということです。
確かに、いわき市周辺のじゃんがらは盆踊り風の歌や所作が入ったりしてより風流化していますが、ここのは往古の踊躍念仏を彷彿とさせます。
もっとも、じゃんがら念仏踊りは江戸時代には俗化した扮装や華美な装束を施したり、男女の風紀が乱れるなどして今とは様相を異にしていたらしく、明治6年には禁止令が出て一度中断していたということです。
そして明治26年に再開した時に現在のような男性だけで構成され、装束も着流しに襷を結んだだけのスタイルとなったようです。
じゃんがらは8月の13日から15日まで地区内の新盆(あらぼん)の家を回向して回るもので、いわき地方のお盆の風物詩として知られています。
再び、双葉町の町中をじゃんがらが廻る日を祈念します。
動画でどうぞ。
