牧澤神楽 三番叟 @ 牧沢八幡神社例祭
さて、本日は一関市教育委員会の調査研究事業と平成26年度地域おこし事業のコラボによる南部神楽上演会の第2段「牧沢地区伝統文化再発見事業 南部神楽上演会」の模様をリポートいたします。
一関市では昨年度から3年間をかけて市内の民俗芸能調査を行っていて、主席調査員として橋本裕之氏(追手門学院大学教授)、主任調査員として千葉信胤氏(東北福祉大学講師)を迎えて、事象の調査研究だけではなく、地域に根づいて継承されてきた神楽をもう一度地域住民の中で再認識して継承につなげていこうという画期的な事業です。
橋本先生、おもしろ過ぎる企画です!
という訳で、ここは一関市の南東部に位置する真柴地区に鎮座する牧沢八幡神社です。
神社の周りは一面に黄金色の稲穂が広がり、秋祭りの風情にピッタリです。
そんな中で、牧沢神楽代表でもある実行委員長の阿部繁行さんの挨拶に始まり、最初の演目は牧沢神楽が指導している子どもたちによる鶏舞です。
続いて、式舞として牧沢神楽さんの三番叟です。
とここで、いつもの牧沢神楽さんの由来について
「明治四二年秋、牧沢部落にある八幡神社の秋季例祭に、西磐井郡山目村赤荻笹谷神楽を奉納した。
この神楽のすばらしさにひかれ部落の八幡神社の奉納神楽を組織しようと相談した。
阿部繁雄他八人が世話人となり、西磐井郡金沢村、飯倉神楽より菅原貞四郎、菅原惺、高橋衛、岩渕惣之進等の師匠を招いて神楽の指導を受け、牧沢神楽を創設した。
初代庭元阿部繁雄、二代阿部繁美、三代阿部繁行である。」
とあります。
因みに、一関市立図書館には「牧澤神楽台本 復刻版」という本があります。
その中には「日本振袖」に17、「神楽神代本中巻」に17、「神楽神代本下巻」に13の神楽台詞が記されています。
ご参考まで。
幕出し歌は
〽 セン 吉が野に 吉が野に 日が照るとも 常に耐えせぬ鳴るは滝の水
鶴殿 亀殿 とも連れて 幸い心で御座に出て舞い遊ぶ
現在の一関周辺の神楽では、神社祭礼の場での式舞として鶏舞、三番叟、岩戸開きの三演目を奉納することが大方のようです。そしてその後に仕組神楽(劇舞)が行なわれます。
動画でどうぞ。
