箱石鹿踊@第53回北上みちのく芸能まつり
本日はみちのく芸能まつりから、宮古市の箱石鹿踊についてです。
由来についてですが、箱石へ鹿踊を伝えたのは安政4年8月に隣の鈴久名村の嘉栄という人物だということです。
その鈴久名村の山伏大泉院はさらに隣にある夏屋村の山伏観乗院から天保年中に習得したということであるので、箱石鹿踊は夏屋鹿踊の流れということであります。
また、夏屋からは岩泉町釜津田、宮古市和井内などにも伝承したということのようです。
昨日書いた末角鹿踊はカンナガラジシでしたが、こちらの箱石は閉伊街道(国道106号線)筋に点在する紙ザイジシであります。
この日は役踊りの「綱がかり」を見せてくれました。
人里近くに降りてきた鹿の群れが綱を張ってあるのを見つけて、おもしろがって遊ぶ情景が表現されている内容です。
他の鹿踊組にもこの綱がかりという演目はありますが、箱石では三頭で綱にからまるのでより勇壮であるとともに、鹿が仲良く遊んでいるようにも見えます。
最後は太夫鹿が綱を引いてバッと離します。綱がかりのキリになるのでしょうか。
最後は七頭が揃って幕を大きく回して踊ります。
箱石鹿踊は例年8月15日に地元の好心寺で墓に回向した後、地域の初盆の家を門付けして回向する。その後、箱石公民館での夏祭りに参加するということです。いつか現地で見たいなと思います。
動画でどうぞ。
