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2014.07.27 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

大室南部神楽 羽衣 平成26年7月20日 第37回みちのく神楽大会

さて、本日はみちのく神楽にゲスト出演いたしました、石巻市北上町の大室南部神楽さんについてです。

その前に大室南部神楽さんの由来について

「大室南部は大正のはじめ、宮城県十三浜村(現:石巻市北上町十三浜)大室地区の神楽を愛す住人たちが、岩手県下大籠村(現:一関市)出身の津田清人(つだ きよと)氏に教えを乞い、伝承されました。
津田氏は岩手県から大室地区へ足を運び、佐藤庄吉(さとう しょうきち)氏の自宅に数ヶ月間滞在。地域の若者たちへ神楽を伝えることを何年も繰り返しました。」

ということで瑞山流の神楽ですが、現在ではその瑞山流のしっかりとした型を伝承している稀有な神楽団体ということで非常に貴重です。

保持する演目は、岩戸入れ、くずし舞、五條の橋、三番叟、水神舞、田村三代、羽衣、宝剣納め、屋島合戦等となっています。
昭和57年に北上町の無形文化財に指定されましたが、平成10年頃から活動が停滞しました。
そして平成23年の東日本大震災で大室地域が大きな被害を受けたことにより、もう一度地域の絆を深める意味で子供神楽を継承していた若者たちがメインになって神楽を復活させました。

胴は茂樹さんです。



大室南部神楽さんを見始めたのは震災後ですが、いわゆる瑞山流を継承している神楽組なのですが、舞の型やセリフ回し等に独特の傾向が見られることで刮目しておりました。

徳にも、舞の際に指の先から足の親指の先まで芯が通った丹精な舞ぶりは、南部神楽の伝承元の地域ですら忘れられがちな事を良く伝えていて、まさに今の南部神楽界に警鐘を鳴らしているかのようです。

演目の羽衣から白竜です

DSC03948.jpg

三保の松原で天女が自らの羽衣を探している情景です。
そして、羽衣を漁師の白竜が返す場面となります。

DSC03983_201407272022577c7.jpg

白竜が羽衣を返すのと引き換えにした条件は、天女が天界の舞を舞って見せるということでした。
そしてここで、山の端舞になるのですが、これがまた所謂大室流とでもいえるようなすばらしい姫舞となっています。

DSC03989_201407272022587ad.jpg

動画でどうぞ。

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2014.07.27 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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