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2014.06.09 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

鶯沢神楽 那須与一扇の的 @ 第10回神楽共演石越大会

さて本日は鶯沢神楽さんの那須与一扇の的です。

その前に、鶯沢神楽さんの由来について定本より

「明治初年、玉井豊之助、小野寺久五郎の両人が世話人となり、岩手県西磐井郡萩荘村達古袋神楽の師匠を招き、神楽の伝授を受け日向神楽を創設した。
戦前、戦後舞方が少なくなり中断していたが昭和三九年、町教育委員会が郷土芸能後継者養成講習会を開催した。講師は小野寺捨男、小野寺東策の両師匠の指導であった。
これを機に鴬沢神楽保存会を組織し現在に至る。
なお、明治一八年、二○年の二回にわたり、伊勢神宮に神楽を奉納したという。
また、大正年間、田谷神楽(江刺市愛宕)の指導をしたともいわれている。
初代庭元玉井豊之助、現在の庭元岸湊は六代目である。」

ということなそうです。現在の代表者は高橋長人さんです。

さて、演目の扇の的は鶯沢神楽保存会発足時の会長である岸湊氏の創作です。

この日の胴は矢崎さんです。(この日、彼は3団体連続で鉦と太鼓で出演です ご苦労様でした!)
そして鉦摺りは神楽教室のみなさん



屋島の浜に立つ義経さんです。
平家が小舟に女官を乗せて源氏方の陣の沖に浮かべた真意を図りかねています。

DSC01879.jpg

源氏方に味方した熊野水軍の田辺湛増

DSC01881_20140609211544d0a.jpg

扇の的の意味が読めた義経は味方軍から弓上手を探し出します。
それに応えて那須与一が名乗りでます。

DSC01890.jpg

正に平曲の世界です。
義経は那須与一に扇の的を射て平家武者に見せつけよと命じます。

DSC01893.jpg

射落とせば源氏の勝ち、しくじれば平家の勝ちとなる占いと聞いてはさしもの弓上手も動揺し、一身を掛けて弓を射ることになります。
「南無八幡大菩薩。わが故郷下野国の神、日光の権現、宇都宮、那須の湯泉大明神。どうか、あの扇の的を射させてください。」と祈ると折からの風も止み、与一が放った矢が見事に扇を落とし、敵味方の別なく喝采の声があがります。

DSC01900.jpg

ところで、この義経役と那須与一役を演じているのは双子の姉妹です。
とにかくコワがはっきりしていて聴きやすいです。鶯沢神楽さんのスタープレーヤーとなっていくことと思います。


動画でどうぞ。

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2014.06.09 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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