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2014.05.09 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

女川≒本吉法印神楽 笹結び~散らし @第1回きたかみ春まつり

ということで、本日はきたかみ春まつりに招待されました、地元北上町の女川に伝承される女川法印神楽の笹結びであります。

由来については東北歴史博物館研究紀要Ⅰより


「旧藩当時から女川飯田のお大山祇神社高橋宮司が中心となって、戸倉や十三浜、河北町金谷方面の神職たちと組んで神楽を伝承していたという。現在は7人の地元の人達で保存会を結成して伝承している。胴も笛も心配ないという。時折は志津川の戸倉や雄勝、金谷長面尾崎の組とも交流しているようだ。他の神楽で廃曲となった演目も舞うことができると意欲的である。女川では「叢雲」と「国譲」は演じていないという。なお河北の皿外へは以前に荒型の舞を指導したことがあるが、現在の舞型は既に女川の型ではなくなっているという。次の祭礼の他年間多い時で15回ほども演舞している。
10月29日 飯田大山祗神社、10月24日大須愛宕神社、10月17日松崎枚岡神社」



ということです。

実は、現メンバーは山一つ越えた志津川町の戸倉神楽の主要構成員で、ほぼ本吉法印神楽であるともいえます。
4月26日に志津川の保呂毛神社例祭で奉納があったのですが、仕事の都合で見に行けずに残念に思っておりましtが、この日思わず見ることができて感激でした。(田中先生情報ありがとうございました。)




さて、笹結びです。

この演目は、伊弉諾伊弉冊の二神が平和な大八洲の国を造った所、そこへ五鬼大臣という胴が一つに頭が五つある悪鬼が現れて悪行を働く、それを素戔嗚尊が退治するという物語で、清め払いの舞であるということです。


最初に姫面を付けた舞手が静に鈴御神楽を一舞いし、幕に入ります(本来は高舞台に入ります)。
天照大御神の舞とも言われいます。

楽しげなる中にも迫力のある御神楽の太鼓拍子が心地よいです。


DSC00427_20140509210800066.jpg

次いで素戔嗚尊が出て、責め舞を決めて神諷をとなえます。
〽 夫れ 天神七代 伊弉諾 伊弉冊の尊、しかるに国土を生まんがため 天の浮橋の上に立て、この海原を探らせ給う時、矛の先より生まれたる島をオノコロ島というなり。

素戔嗚尊が幕に入ると五鬼大臣が現れ、次いで素戔嗚尊も後を追って出てきます。

その後は、両人が草履を履いて舞台を折りて場外乱闘の始まりです。
この辺が法印神楽の楽しみどころです。
動画ではその様子を追っかけてます。画面が見づらくてすみません。

DSC00478.jpg

そして、再び素戔嗚尊と五鬼大臣が舞台に戻ってくるとひと戦が始まり、やがて五鬼大臣が退治されます。

DSC00491.jpg

素戔嗚尊役は一舞した後に面を外して御神楽を舞って終わりですが、この日は特別に「散らし」を続けて舞いました。
司会者がチラシを舞いますと紹介されたところで体の血流が沸騰しそうになりました。
迫力ある笹結びに続いて散らしが見られるなどというのは正に興奮ものです。
思わず拍手しました。

それから、正面右手で胴を取っておられたのが竹内さんという方です。大変な迫力のある銅でした。

DSC00507_20140509210640ef7.jpg

当日家に帰ってからビデオを3回も見直しました。女川法印神楽さんの迫力にやられっぱなしでした。

女川法印神楽さんは7月の登米市民俗芸能大会に出演するそうですので、皆さん是非ご覧になってください。
そして、戸倉神社での奉納が一日も早く復興するよう支援してまいりたいと思います。

動画でどうぞ。

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2014.05.09 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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