増沢神楽 鶏舞 @吉祥寺子安観音例祭
さて、本日からは去る4月27日に開催されました一関市藤沢町にあります真言宗智山派吉祥寺の祭礼から増沢神楽さんについてリポートいたします。
この日は、吉祥寺本尊の不動明王とともに祀られている子安観音の縁日で、今年で103回めを数えるということです。
昔は他所へ嫁に行った者も、この祭りには里帰りをして子安観音に参詣するとともに、ご祈祷や余興を見て骨休めの一日としたということです。
そのためか参詣者はほとんどが女性の方々でした。
寺門の幟には「子安観世音 中組維持講員一同」と墨書されています。
境内には昔ながらの掛け舞台が設置されています。
丁度桜が満開で、この上ない舞台装置となっております。
胴取りは村上則雄さん86歳の方です。
昭和40年の増沢神楽保存会の結成時に37歳で加入し、現在は最古参会員として指導に当たる他に現役の胴取りとして矍鑠たる響きをきかせてくれます。
増沢神楽さんの由来については定本より
「明治四三年、小梨村清田(現千厩町)の梨田倉神楽の千葉義美、矢越村深持の岩渕重次郎両師匠の指導した神楽が、伊藤初治宅に一団体、同増沢字立石、岩渕重次郎が指導した神楽が、村上弥兵衛宅に一団体と、二つの神楽があった。
大正末期互いに舞手が少くなったので、二つの神楽が合併し、菅原軍治、村上繁両師匠の指導により、増沢神楽と改称した。
なお、千葉義美、岩渕重次郎両師匠は、田河津村で南部神楽の伝統を持つ、佐藤金治郎大先生の弟子で、秀れた演技力と指導力のあった人である。
初代庭元伊藤初治、二代村上弥兵衛、三代菅原武美である。」
ということです。
この日は式舞として鶏舞・三番叟を前段で行い、午後からは羽衣・岩戸開きという番組でした。
桜の花びらが舞い散る中の鶏舞は本当に春の情緒たっぷりで、めでたくもありがたい神楽鑑賞となりました。
動画でどうぞ。
