和賀大乗神楽 帝童 @ 第14回慶昌寺神楽公演
本日は和賀大乗神楽さんの帝童です。
帝童というのは本地を竜女(師子音仏)としていて後生での孝を願う舞といわれています。
舞の手の中に女性の日常的な所作を組み入れてながらも祈祷舞の形をとどめています。
幕出しには 〽 ようよう急ぎ行程に 熊野参りの下向にて いざさら出て若子舞う と謳われます
そして神歌は エンヤラ 立ち廻れ 廻れば品がいや増さる と、胴取りの太鼓拍子は法印神楽の如くです。
今日では陸前浜の法印神楽にはこの曲を伝える所はありませんが、かつては所作物の一つとしてその演目があったのではと思われます。
これは袂取りです
神歌は 〽 エンヤラ 袂取れ 袂を取れば品がなお増さる 面白し
そして 耳かき といわれる所作で四方切りをします。
次に扇と錫杖を取って舞いますが、ここでは扇の使い方が非常に特徴的です。
帝童は他の大乗神楽の女舞と違ってストーリー性のあるというものではありませんが、舞の手が非常に複雑で見るものを飽きさせません。
それから、和賀大乗神楽では追っかけ舞いがありませんが、他の大乗神楽では帝童の中で女舞に追っかけ(道化)がかぶさって出演します。
これがいい味を出しています。
動画でどうぞ。
