大原神楽 小敦盛 @ 第24回衣川神楽まつり
さて、本日は大原神楽さんの小敦盛です。
最初にお断りいたしますが、この日の小敦盛は通しで1時間10分ぐらいという長丁場の上演でした。
というより、本来はこの形の上演が普通だったのですが、近代になると神楽大会等の影響で1時間を超える演目は敬遠されて、どこかで省略あるいは章節をわけて演じるなどの工夫がなされたために、この日のように通しで上演するということは久しく疎んじられていたように思います。
平敦盛が一の谷の戦に向かう前に、自分の運命を悟り、妻の玉織姫に事後のことを託します。
小さい文字
既に身籠っていた玉織姫が我が子を平家再興のために育てることを敦盛に約束します。
しかし、一の谷で夫である敦盛が討ち取られ、壇ノ浦で平家が滅びます。源氏方の平家残党の追求が厳しく、平家の血を引くものは赤子と言えども誅すべしとの綸旨が出ると、最早逃れまじと悟った玉織姫は我が子を手に掛けようとします。
しかし、我が子を殺すことができずにいると阿弥陀如来が託宣を語りかけます。
「汝、それほど嘆くなら一条下り松の下に捨て置き、御身はいづれかに身を隠すべき」と
そして、一条下り松の前を、法然上人と熊谷次郎直実が得度した蓮生坊の姿で通りかかります。
そして松の下に置かれた捨て子の法童丸を見つけ育てることにします。
それから7年後に、成長した法童丸が私にも父母はいるはず、どうぞ教えて下さいと乞い願います。
そこで法然上人と蓮生坊が母玉織姫に対面させたところ、玉織姫は父敦盛の首を取ったのはそこの蓮生坊(熊谷次郎直実)であると教えます。
法童丸は父の仇と蓮生坊に斬りかかりますが法然上人に押しとどめられます。
そして、例え親の敵であっても7歳になるまで育てた親に刃を向けることは何事か、それより今までのことを感謝するとともに、父敦盛の墓を訪れて菩提を弔うべしと諭されます。
そうして一行は敦盛の墓所のある一の谷へと道行することになります。
動画は長時間のため前編と後編に分割になっています。
動画でどうぞ。
前篇
後編
