大森神楽 岩戸入り @第24回衣川神楽まつり
本日から、2月16日に開催されました第24回衣川神楽まつりについての見聞録といきます。
当日のプログラムは下のチラシの通りです。
なかなか凝った趣向の演目もありそうですので、是非当ブロブにて追鑑賞していただければと存じます。
開会に先立ちまして、衣川の神楽4団体の胴取さんたちによります「寄せ太鼓」の競演がありました。
日頃なにげなく聞いている「さぁーこれから始まりますよ!」という知らせの「寄せ」ですが、じっくり聞くとそれぞれの太鼓師匠さんによって実に様々な技巧や趣向が凝らされてることがわかります。
音の強弱を効かせて空を飛ぶ雲のような調べや、断崖に打ち付ける波濤のごとき迫力のある音律など、聴き比べることができて、正に耳福といえます。
そして、衣川小学校有志のみなさんの御神楽に続いて、トップバッターは大森神楽さんの岩戸入りです。
高天原神話の最初、弟素戔嗚尊の狼藉に肚をすえかねた天照皇大神が天の岩戸に隠れようと、岩戸のありかを訪ねてゆく場面です。
そこへ、天上と地上の境を守る岐の神が待ち受けています。
月読命
「見れば老体の御姿、御年いくつに渡らせ候やのう」
猿田彦命
「おう 吾 年代を経るける者にして歳を重ねし事 19萬8000歳にて候」
ということで、猿田彦命が天照皇大神一行を天の岩戸に導くことを約束し、祝いの千代の御神楽となります。
面を外してクズシ舞となりますが、支度の間にお約束の胴取殿の撥車であります。
今日も軽快なバチさばきです。
いつもながらすばらしい御神楽です。
それと、今回は神楽幕が新調されました。
水墨画の大家が大森神楽さんのために揮毫されました「衣の瀧の図」ということです。
余談ですが、ステージで神楽の上演がある場合、えてして普通のバック幕(グレーとかベージュとか)が使われていて、少々味気ないのですが、やはり神楽幕があると趣が増します。
ましてや、このようすばらしい水墨画であると保名モノ等の山中を描く場面では格好の舞台設定となっていると思います。
動画でどうぞ。
