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2014.01.17 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

鶯沢神楽 小袖曽我@平泉文化と南部神楽

本日は鶯沢神楽さんの小袖曽我についてです。

その前に、鶯沢神楽さんの由来について定本より



「明治初年、玉井豊之助、小野寺久五郎の両人が世話人となり、岩手県西磐井郡萩荘村達古袋神楽の師匠を招き、神楽の伝授を受け日向神楽を創股した。
戦前、戦後舞方が少なくなり中断していたが昭和三九年、町教育委員会が郷土芸能後継者盤成識習会を開催した。講師は小野寺捨男、小野寺東策の両師匠の指導であった。
これを機に鴬沢神楽保存会を組織し現在に至る。
なお、明治一八年、二○年の二回にわたり、伊勢神宮に神楽を奉納したという。
また、大正年間、田谷神楽(江刺市愛宕)の指導をしたともいわれている。
初代庭元玉井豊之助、現在の庭元岸湊は六代目である。」

ということなそうです。現在の代表者は高橋長人さんです。

さて、この日胴を取ったのは久々に 彼です。
昨年の11月にお嬢が生まれたパパです。
この日、ママにもお会いしましたが、まだまだ神楽復帰は難しいようですので頑張れパパ! です

そして、胴取りさんの手前で鉦摺りをしているのは、ともに神楽師さんたちのお孫さんです。





話を戻して小袖曽我です。

曽我兄弟の母です。
この演目の出典はもちろん能の四番目物(雑能)の小袖曽我です。

DSC04608_20140117210352af6.jpg


兄 十郎祐成です。

DSC04612.jpg

弟 五郎時致です。

DSC04621.jpg

兄十郎祐成が弟五郎時致を説得する場面です。

ところで話が変わりますが、この曽我兄弟を演じているのは、実は双子の姉妹です。
彼女たちの舞は、2年ほど前に平泉の達谷窟毘沙門堂で二人で鶏舞を舞ったのを見て衝撃を受けて以来、大注目の神楽師姉妹と思っておりました。
舞が素直で奇麗であることと、コワのハッキリと聞こえて朗々と謳いあげているさまが天性を感じます。


参考までに西光寺での鶏舞を御覧じろ

平泉文化と南部神楽 その2 ⇒ http://maturinookkake.blog.fc2.com/blog-entry-188.html

DSC04632.jpg

涙が先んじ討たれまじ・・・ 母は兄十郎の打ち手を止めようとするが力なく、十郎自身も弟五郎を打つ手がひるみます。
四方塞がりの状況で母娘の情愛を絞りだすのがこの小袖曽我の真骨頂です。


「この世の中に 親を思わぬ子はあれど 子を思わぬ親はなかりけり」
 大拍手で終わりになります。

DSC04658.jpg

動画でどうぞ。

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2014.01.17 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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