村崎野大乗神楽舞初め 榊舞
さて、今日は村崎野大乗神楽舞初めから榊舞です。
和賀地方に伝承される神仏混交の修験道の影響が残る神楽は和賀山伏神楽とも呼ばれております。
伝承の詳細は明らかではないようですが嘉永年間に宮城県遠田郡涌谷町の箟岳箟峯寺から大乗神楽の伝承を受けて伝わったといいます。それ以前は法印神楽とも言われています。
大乗神楽では三十三の演目を伝えていますが、その中でも「榊」は他の演目の所作がすべて凝縮されて構成され、また、これを演ずるには七日の精進潔斎をした後に得度を受けたものでなければ舞うことを許されない最高の舞とされています。
爪米です。
この日、榊を舞ったのは中野耕さんです。保存会長のお孫さんにして若くして榊を習得した村崎野大乗神楽のホープです。
面を外して御神楽です。
幼稚園の頃から神楽を始めて、祖父である会長から直伝で神楽を修得したばかりでなく、常に研究熱心な若者です。
「足の上に体を乗せ、腕をつける」国入りの舞を修得する過程で身につけた練習方法なそうです。(ダダスコ第66号 P25より引用)
大乗神楽の数ある演目の中でも、榊だけは伝授する相手を選ぶという門外不出の舞である。
舞手自身が神になったような錯覚を覚え、悪霊を払い、万民を救うために舞うのだと思わされてくるという方もおります。
それだけ肉体的にも精神的にも高いレベルが必要とされる舞です。
動画でどうぞ。
