赤谷神楽 兄継信尋ねの場 @ 農民の家公演
さて本日は赤谷神楽さんの兄継信尋ねの場です。
この日の農民の家公演では最初の降神の舞から神送りまでも勤めておりました。
芸達者な舞手の皆さんが集うのも赤谷神楽さんの特徴ならな、民謡民舞に秀でた特技を持っている座員が沢山いるのも特徴です。エンターティメントをやらせたら南部神楽中に右に出るものは無いでしょう。
そんなわけですが、この日の演目は源平物のうちから一の谷合戦継信忠信尋ねの場となっておりました。
敵方平氏の教経です。
九郎判官義経さんです。
継信が舞台袖から息も絶え絶えに手負いの姿で舞台に躙り出てきます。
源義経に兄継信を探して参れと支持された忠信は、夕暮れの浜辺を刀で骸を手繰りながら兄の姿を尋ねます。
すると呼びかけに応える声が微かに聞こえます
こうして兄弟は対面しますが、既に兄継信は今際のきわでしたが、主君義経にひと目会いたいと弟忠信に高松城まで連れて行けと頼みます。
これは神楽の形式をとっていますが、実は奥浄瑠璃から派生した語り物、つまり講談や祭文語りに発展して民衆に歓待された形式の娯楽芸能でありました。なので、赤谷神楽さんの軍記物や世話物は昔の語り物をよく体現していると思います。神台を民謡の節に合わせるばかりでなく、キメの部分も講談風です。例えて言えば三波春夫の俵星玄蕃とかでしょうか。
南部神楽のケレン味をよく表現している団体さんだと思います。
動画でどうぞ。
