行山流大木鹿踊 くるい踊り
本日はいわい民俗芸能祭から行山流大木鹿踊さんの くるい踊りについてです。
由来については及川宏幸著「行山流鹿踊」等から
「文化7年(1810年)に大東町大原山口の喜左衛門から、(東山町長坂)大木の鈴木善太郎に伝承された。
戦時中もまた戦後も復員した人々によって踊り継がれ、現在に至る」
とあり、行山流山口派の経脈をひく踊り組としている。
踊りの種類は「門ほめ」「庭ほめ」「屋敷ほめ」といった儀礼の踊りを中心に「牝鹿かくし」「案山子撮り」「墓踊り」など三十種ほどを伝承しているという。
「墓踊り」は、家々から持ち寄った位牌を中央に置き、祖先の供養のために踊るという。
この日の踊りは狭いステージをうまく使って上手から入り込む、あたかも農家の庭先に舞い込む様子を再現していて新鮮な感じでした。
装束の特徴として、中立と牝鹿は十四弁の菊の紋、ガワジシは九曜紋をそれぞれ三行縦に並べる。
前袴には中立が紐のついた法螺貝をつけ、他は笹紋になっている。
ナガシは中立が「陸奥の信夫牡鹿乃牝鹿の里 声を揃えて遊ぶ鹿かも」
牝鹿は「秋萩をしからみふせて鳴鹿の めにはみえずとおとのさやけさ」の和歌がはいる。
角は、中立のものには紙を巻き、根本には五行の布を結び下げる。
この日の踊りですが、右のガワジシが弾けた踊りでとってもよかったです。
ある意味中立よりも注目を集めていたかもしれません。
中立が庭巡りをしている最中でも決して手を抜かずに跳ねている姿勢に感心しました。
動画でどうぞ。
