南部神楽の神送り
さて、オオツゴモリとはなりました。
今年の当ブログは瀬台野神楽さんの歳旦祭での御神楽舞から始まりましたので、キリも南部神楽でいこうかと思います。
ということで、先日行われた南部神楽活動支援協議会の鳴子温泉での公演で、最後に行われた神送りと神楽御祝の様子からです。
南部神楽でも本来は神楽を行うにあたって最初に神迎え(神降ろし)をし、最後は神送り(神上げ)を奉斎していたということです。
形式的には法印神楽のしきたりを踏襲しているということだと思いますが、最近ではこれを伝えていない神楽団体も多く、伝承の経過で欠落してきたことが窺われます。
大乗神楽では必ず行われていることからも、できれば南部神楽でも伝承していってほしいと願います。
画像は神迎えの場面です。
神迎えでは翁の舞が行われます。(舞手は鶯沢神楽さんです)
そして神送りですが、祭壇に拝礼して神送りとしています。
さらに、胴取が太鼓を打ちながら神楽御祝として神歌を歌いました。
この神楽御祝ですが、江刺の小田代神楽さんの直会において、神楽衆が次々に神歌を掛けていたのを思い出します。
これは普段の神歌よりテンポがゆっくりとしていて、歌の調子も若干違っています。
そして、宮城の南部神楽の御祝も同様のものでした。
因みに鶯沢神楽さんの神楽幕には「神降、神謌口伝授」と書いてありましたが、それを誇りに思い大事にしていることが伺われます。
そんな訳で、来年は神楽の演目ばかりでなく、こういった神楽の周辺の作法・しきたりといったことも探ってみようかと思います。
さて、当ブログも神送りをもって今年の納めといたします。
皆々様、来年も良き年をお迎えください。
それでは最後に神楽歌をひとつ
〽 いにしえの 神の始めし御神楽を 一舞舞うて 国の土産に 国の土産にヨーホー オモシーロヤー
動画でどうぞ。
