山屋田植踊 @ 赤沢まるごとまつり
本日は赤沢まるごとまつりから山屋田植踊についてです。
岩手を代表する田植踊であり国重要無形文化財であるが、それよりも各所の芸能大会やイベントなどに精力的に出演しているため有名であり、かつ芸が洗練されています。
私が山屋田植踊を最初に見たのは2003年1月13日に山屋地区集落センターで踊り初め(笠揃い)であったが、多彩な芸と笠振りに驚嘆したことを覚えている。
踊りの由来は砂金掘りに京都から来た孫六が芸事に優れていたため田楽を模して始めたということです。
演目数は12程あり、4~5時間かけておこなったものだということで、イベントなどにはそのうちから抜粋して披露しているそうです。
この日の演目を順にみていきます。
最初に前口上です。
続いては三番叟なのであるが、この日は省略して「苗代こせァ」になります。
一八が稼ぎ支度に道化面で現れ、胴取りとしばし問答をする。
共に出てきた早乙女が鍬を持って踊り、次に一八が早乙女にコギリコを渡すとコギリコ踊りとなる。
鍬踊りは苗代を掻く所作で、コギリコ踊りは掻いた苗代をならす所作で、これを「手ならし」といっている。
次に五穀くだしと種蒔であるが、ここは早池峰神楽の五穀舞風になっていて、最初に翁が出て一巡り舞う。
そこへ五穀の種を入れた籠をもった稲荷と一八が出る。
翁と稲荷が幕に入ると、籠を持った一八がおどけて踊りながら種蒔(お菓子まき)を行う。
次に中踊りに入る前に一八が一人で出て胴取り(お旦那様)と掛け合いをする。
旦那「一体その方は、どこから来てどこへ行くのだ」
一八「それなら簡単だ。あぐどの方から来て、爪先の方へ行くのだ」
こんな調子である。
一八の名前を名乗ったところで幕から中踊りと早乙女を呼び出す。
中踊りが幕から出ると、ふたりずつ組になって太鼓の調子が早くなったのを合図に入端を踊る。
朝おりに~引き端で早乙女と入れ替わる。
早乙女は両手に手拭いを持って笠を振りながら激しく踊るが、胴取りも膝立ちになって車太鼓を打つ。
最後は中踊りと早乙女で総踊りとなる。
御花御礼の口上のあとで余興の囃子舞となるが、この日は若者の舞でありました。
以上が赤沢まるごとまつりで上演された赤沢地区の郷土芸能ですが、皆魅力的なで骨太な内容を持っていて、大変素晴らしいと思います。
是非第2回以降も続いてほしいと願います。
動画でどうぞ。
