和田神楽 日本武尊の舞@胆江神楽大会
ということで、8月22日に奥州市水沢区の日高神社例祭に行われた第38回胆江神楽大会から最後の演目であります、和田神楽さんの鬼神退治の舞(日本武尊の舞)についてです。
この神楽大会も昭和51年に第1回が開催されましたが、当時は朝の8時半から夕方の5時まで延々と16番も上演されていました。
ちなみの第1回のプログラムを見てみると瀬台野神楽が幕揚げの御神楽を行い、西風神楽の山の神や恩俗神楽の八岐大蛇など、今では希少価値となったものが上演されていました。 見たいなぁ~
さて、和田神楽さんの由来については定本より
「昭和七年、江刺郡田原村小田代、川内神楽の師匠菊地庄右エ門師匠他六名の師匠の指導にて、和田神楽を創設した。
二代庭元及川弘二、三代及川喜三郎、四代菊地輝雄、五代菅原真悦、佐藤卯三郎は六代目である。
昭和五六年、和田神楽創立五○周年記念式典を行っている。」
とありますが、現在の代表は佐藤隆司さんです。
そして昨年の9月16日には創設80周年記念式典と記念発表会を盛大に執り行いました。
さて、鬼神退治の舞です。
日本武尊の舞、つまり南部神楽でいうところの宝剣納めなのですが、和田神楽は瀬台野神楽系なので、面や手次なども法印神楽風になっています。
ですので、神諷(コワ)も民謡調ではなく法印神楽の言い立てに近いです。
何より指に九字が結んであります。
岩長姫の宝剣うかがいの場面ですが、采が長采ではなく普通のものを使っているのが古風な感じを醸し出しています。
幕出し歌は 熱田の宮へと急ぎ行く~ です。そして山の葉舞となります。
舞ぶりについても山伏神楽の鐘巻などの女舞に通じるところがあり、隣で観ていた橋本裕之教授も興味深げに見入っていました。
そして、扇を二枚使っての扇車もはいります。
日本武尊と岩長姫変化の蛇との戦いです。
本吉系統の法印神楽をも彷彿とさせます。
動画でどうぞ。
