下糠塚権現舞保存会 神降ろし・権現舞
台風3号なそうです。これで梅雨前線が刺激されて東北地方も梅雨に入るのでしょうか。この辺の畑は雨不足ですっからかんになってますが、豪雨も困るし。
といったところですが、先日の日曜日に北上市の鬼の館で第19回目となる大乗神楽大会を見て参りました。
当ブログでは大乗神楽は初めての掲載となると思います。
南部神楽の源流を求めて、北上川沿いに下って陸前浜の法印神楽まで行き着きましたが、そこから引き返して異伝の法印神楽とも言われる大乗神楽を再び見たのですが、感慨ひとしおでした。
この日のプログラムは13番あり、飛び入りでもう一つ入ったので14番をこれから2週間に渡ってお伝えすることとします。
ので、大乗神楽のあれやこれやをボソボソと書いていこうと思います。
さて、大乗神楽について書こうとして久しぶりに「ダ・ダ・スコ」を開いてみました。今は廃刊になった民俗芸能系のタウン情報誌であります。
大乗神楽は修験道を奉ずる山伏によって伝承されてきた獅子神楽の一種であるが、明治の修験道廃止の際に仏教系の修験色の濃い手次や踏み足を残し、祈祷舞では修験の呪法である印を結ぶ特色があります。
しかし、演目や芸態には陸前浜の法印神楽と共通するものが多くあり、かつては法印神楽とも呼ばれていた。
本田安次は自著「陸前浜の法印神楽」で江釣子の神楽を異伝の法印神楽と解している。
伝承されてきたのは花巻市南笹間の萬宝院の他は北上市にのみ神楽団体が現存し、30数団体ある中で幕神楽を行うのは数団体で、あとは神楽の中心的役割を果たす権現舞のみを伝えている。
下糠塚権現舞さんもその一つです。
由来について
「真言宗山伏神楽の系統を受け継ぐ保存会で、現在、幕神楽は伝承されておらず、権現舞だけが継承され、1962年(昭和37年)3月に北上市二子町に伝わる権現舞を継承した。」
とのことで、現在の代表者は下瀬川治正さんです。
最初にこの日の神楽の舞い始めだったので神降ろしを行いました。
舞台上手に祭壇を設置して権現様を奉じています。4分間ほどの太鼓奏上があります。
その後に下舞となります。扇と錫杖で舞います。
大乗神楽の権現幕は鱗紋なので獅子ではなく龍や蛇を表わしているという。
そして、大乗神楽の権現舞の大きな特徴は火伏祈祷に重点が置かれていることです。
北上和賀地方では春先に部落ごとに火防祭りが行われ権現舞が火伏の祈祷で門付けをして歩くのが際立っています。
動画でどうぞ。
