沼田七福神舞@伊達な杜舞台
本日は沼田七福神について
七福神舞についての詳細は宮田登著の「七福神信仰事典」に詳しく載っているので参考にされたし。
七福神が今のような形になったのは江戸期のことであり、それぞれの神様も地方によって様々である。
がしかし、その願いとする所は概して等しく、富貴、大漁、豊作、商売繁盛、家運安泰について願掛けする信仰である。
で、沼田七福神は宮城県柴田郡村田町に伝わる芸能で、発祥は270年前まで遡る。
近隣の関場七福神とともに小正月の門付芸で、まゆ玉が飾られた座敷での「かせどり」的座敷舞で、他に年祝いや新築祝いなどに呼ばれて祝福芸を行った。
七福神というと大黒、恵比寿、福禄寿、寿老人、布袋、弁財天、毘沙門天が通常だが、ここでの特徴は寿老人が種蒔舞を踊ることである。
そういえば、福禄寿と布袋さんの腰には赤い帯がぶら下がっているが、子種のもとのように見え、まさに種蒔と同義の象徴といえる。豊作祈願でもあったことが窺える。
参考までに囃子唄の歌詞を掲載する。
「あのやがだに このやがだ
あぎの方から福大黒舞い込んだ 福大黒と言う人は あの界の人でもなし
天下三寸三点の 真っ赤だ国の人なれば
登りす降りす潮風に
御身ずかさをはしとられ
大黒という人は 色は少々黒くても
一 福大黒 二 布袋
一でニッコニコ 二でニッコニコ
三で杯いただいて 四で世の中よいように
五で泉の湧か恵比寿 六でほくろく商念じ
七で何事聞く人は べんじりじりじり弁財天
弁財天と言う人は 女の神を祀りたり
八で屋敷の毘沙門天 毘沙門天の宝には
福を丸めたごんの玉 悪魔をはろうや玉剣
九ツこの家の年取りは なんたらめでたい年取りだ
角には門松おんたてて 内には若松おん並べ
七五三の炭はいて
かよかつぐりた つぐりた つぐりのお魚
年取りなどとははようなり
元旦にもなりぬれば 大金ふっすりなっさりどって
テンテコ テンテコ テンテコヤ
テンテコ テンテコ テンテコヤ
一振り振れば千万両
二振り振れば万万両
二日もなりぬれば
おた蔵 高砂 千秋楽とは早うなり」
ところで、この沼田七福神は村田町の祭礼にも登場する。
この村田町には有名な布袋祭りがあるが、その中で七福神が門付されているのを見た。
(この布袋祭りは必見です。祭りの主体の白鳥神社では奉納神楽が行われます)
この写真は2006年10月28日の撮影である。
この時は、門付と言うよりは山車に供奉して菓子などを撒いて賑やかしている役回りではあったが。
動画でどうぞ。
