保柳神楽 鐘巻
ということで、本日は保柳神楽さんの、なんと南部神楽には珍しい「鐘巻」です。
まずは、保柳神楽さんの由来について定本から
「明治の始め頃、南部から来た三太藤助と言う者が斉下部落に住みつき、藁工品の筵織りを指導した。
三太は南部神楽の舞人でもあった。その頃地元保柳神楽を伝えていた千葉情四郎、青砥宗五郎、菅原藤助等が三太の弟子になり、本格的な南部神楽を学んだ。
斉藤一郎が庭元となり保柳神楽を復興した。
明治末期、千葉平之丞の時代、迫神楽をも取り入れ、一二柏子の太鼓、鉦の囃子も一層親しみ易いものになった。」
とあります。ちなみに奉納神楽は4/9と9/9に保柳の熊野神社の祭礼で行われる。
南部神楽とは何かという長年の議論があるが、ここで言う南部神楽とは明らかに「南部藩の神楽」である。
しかも三太藤助は奥南部の出というから、盛岡よりさらに北の中山以北の神楽であった可能性もある。
事実、この鐘巻の中の所作も二戸地方の神楽に似ていなくもない。
胴取の千葉さんは御年85歳なそうであるが、スピード感のある撥さばきで若々しい。
鐘巻のストーリーはお馴染みのものなので省略しますが、面や天冠がいかにも古い感じがする。
着物が黒い振袖なら正に山伏神楽の観がある。
寺の禁忌を破って鐘を突く内に女が段々と物狂おしくなっていく様が鬼気迫る感じです。
太鼓に足を掛ける所作は二戸の神楽を彷彿とさせます。
次に旅の山伏が現れ、悪鬼を退治しようと祈祷を致します。
やがて、悪鬼と山伏が対峙し、祈祷によって折伏されます。
舞ぶりや所作がキビキビしていて、進行も素早く、見るものを圧倒するような演出が見事です。
保柳神楽さんは3月20日に東北歴史博物館でまた出演するそうです。演目は鐘巻と八幡舞のようです。乞うご期待!
動画でどうぞ。
