永浜鹿踊 大船渡市郷土芸能まつり
さて、きょうは永浜鹿踊についてである。
先週住田町の2つの鹿踊を紹介いたしましたが、永浜鹿踊は住田町下有住からの伝承ではないかとされています。
(が、志田家所蔵の由来書には舞川の吉田清蔵や吉田栄左エ門の名もあり舞川伝との説もある)
津波により、前々会長とOB一名、踊り手も指導役の二名が亡くなり、地区では約8割が家を流され、練習場所だった公民館とのこと。
詳細は とりらブログをご参照ください⇒http://torira.exblog.jp/16058263/
由来について森口本「岩手県民俗芸能誌」より抜粋
大船渡市赤崎町永浜に伝承されている。
伊藤伴内持遠を元祖とする行山鹿子踊である。
中立は志田菊三郎氏(昭和三十五年当時)。
カシラは口の両端に黄のふさをさげている。太鼓は小ぶりである。
緑地の襦袢と紺の脚絆に獅子舞の幕にみるような毛紋をあらわしたのは後の思いつきであろう。
紺の幕の正面中央に井げたつなぎに九曜の星、その左右、袖紋にあたるところに大きな九曜星、その下に鶴丸と蟹牡丹(赤と緑)。
中立だけは九曜星をかこんで蓮華の立ち姿を描いている。
垂れ幕は後ろに回してナガシの上で結ぶ。袴は水に地車。中立ちだけは波の上を跳ねて飛ぶ兎。
大口は牡丹唐獅子、中立ちだけは舞川と同じく波に伊勢海老。
ナガシは黒地に楓とその下に遊ぶ鹿だが、中立ちは和歌
「友たちか遊びからしの庭なれば してかこぼれて足にからまる」が
書かれている。
舞の順序は ①御門ほめの歌 ②ぶっこみ(大鼓のしらべをきりりとしめて……) ③本にわ
④にわほめ ⑤まわりきり(にわまわり)⑥三人狂い ⑦二人狂い ⑧鹿の子 ⑨寄せ ⑩旧陣形に復す
庭誉めの歌
~まいりきてこれのお庭を見申せば 四方四角にますがたの庭
~まいりきてこれのお庭を見申せば 南さがりに北あがり あやおもしろや庭のかかりにわ
最後は次の歌で一同集まる。
~日が暮れる 庭の小草に露たまる おいとま申せ 引けや横雲
動画でどうぞ。
