峠山伏神楽 猿沢神社例祭
先日の日曜日に一関市大東町猿沢に鎮座いたします猿沢神社の例祭に出かけました。
神事は11時30分からでしたが、それまで社務所に上がり込んで宮司の長坂さんや神楽事務局の菅原さんとしばし神楽談義。
大償の流れを汲んでいることや後継者育成に力を入れていることなど、お話を聞く内に時間になったので新米のおにぎりをいただいてから私も本殿へ上がり込みます。
さて神楽へ行く前に、峠山伏神楽さんの由来を
この神楽は正式名称を早池峰系大償野口斎部流猿沢峠山伏神楽といいます。
その名のとおり大償の別系である野口伝斎部流です。
天保年間に飢饉がもとで早池峰の大償神楽の神楽師が一時東和町東晴山の横川家に身を寄せて、神楽を伝授した。
その当時、猿沢では峠金山が隆盛を極めていたが、若者の風紀が乱れたためそれをただすために若者たちに神楽をやらせようと、村上友十郎・新山久之助・菅原吉之助が米味噌を背負って東晴山の横川瀬平氏に12回教えを受けに通って習得した。
しかし、終戦後には廃絶寸前まで廃れたが昭和31年に地元の神楽研究家である村上護郎先生が大償から佐々木直見、藤原貞治の両氏を招いて2週間の稽古をしなおして、稽古開きには大償神楽、東晴山神楽、峠山伏神楽の三団体でもって猿沢公民館で舞い合わせ大会を開いた。
(出典:大東町の民俗芸能、民俗芸能ノート第1号)
とあります。

拝殿で神事の後、神楽師達による神降ろし、打ち鳴らしで始まります。

神楽保存会の菅原さんによる下舞です。
下舞の冒頭で舞手自身が大きな声で神歌をかける。

やはり、舞の手に装飾的な部分が少ないだけ岳や大償よりむしろ修験色が濃い感じのする権現舞である。

きっちりと印を結んで祓い鎮める。清々しい権現舞です。

動画でどうぞ。
