上沼加茂流法印神楽 邑雲
本日は、上沼加茂流法印神楽さんで邑雲(むらくも)です。
ところでこの上沼を中心とした地方の神楽を流神楽と称している。
これは花泉地方を指しているらしく、花泉の地名由来は花泉上舘にある八幡にある清水「花流泉(かりゅうせん)」の名から取られたということから流地方といったとか。
花泉町から藤沢町西口にかけて修験道の重要な地点であったことが伺える。
さて、本日の演目についてリーフレットより
「日本神話でお馴染みの八岐大蛇退治で、素戔嗚尊が、頭が八つあり角が十六もある化物を退治する勇壮な神楽」
楽屋で出待ちのオロヂ(大熱演で出番終わって幕入りした後はしばらく仰向けに倒れてました、ご苦労様でした。)
素戔嗚尊 後方は足名椎
手名椎 後方は櫛名田姫
そのまま舞台を降りて、境内にある羽黒三山神社のお宮へ 櫛名田姫が人身御供になる場面ですが、舞台を離れるので臨場感が溢れます
オロヂの登場ですが、衣装といい面といい、神楽というより能に近い感じがします。
オロヂが櫛名田姫を襲う場面ですが、若干道化に見えて微笑ましいです。ここにおば様たちや子供たちがいたら大騒ぎして見る場面でしょう。
素戔嗚尊に追われるオロヂです。
舞台へ戻ってセメの場面
素戔嗚尊がオロヂの首を取る場面。この首取りの表現は南部神楽でも共通です。
オロヂを退治して宝剣 天の叢雲を手にした素戔嗚尊は国つ歌を歌います。
八雲立つ 出雲八重垣妻込に 八重垣つくる その八重垣を
ところで、この演目は法印神楽では人間が蛇面を被って踊るが、昔の気仙沼、戸倉、桃生地方では吊るし大蛇で行なっていたらしい。ここでもかつてはそうだったらしいが蛇頭は残っているのだろうか。またの機会に聞いてみよう。
動画でどうぞ。
