陸前高田市 小友町 八幡神社式年祭
昨日、陸前高田市の慰霊祭に行ったのだが、少し早めに行ってとある場所を6か月ぶりに訪問した。
ここは陸前高田市の中心から東方の広田半島の中ほどにある小友町の只出地区である。
3年ほど前に式年祭があって、その祭りを見るために出かけた時の写真と昨日の現場を並べてみる。
左の現状では石の鳥居や杉の木、上の本殿も全て流失している。
上が現状で、下の3年前の状態と比べると堤防は決壊し、遠方に見える岸壁も地盤沈下しているのがわかる。
この御花の札が貼られた倉庫の周辺も地面から大きく削り取られ、濁った水が溜り、広い沼のようになっていた。
祭りというものは、もしかすると無くなるものなのかもしれない。
だがしかし、人が人とつながりを持とうとしたら、そしてそれが隣近所という地域コミューンであれば多かれ少なかれ摩擦や軋轢というものが生じるだろう。
そんな時に緩やかな連帯を担保できるのが祭礼や郷土芸能なのかもしれない。
まず集まっぺし、飲むべし、・・・から始まる人間関係。
そして同じ信仰のもとに前を見据えて共に歩む。皆で解決すっぺしだ。
個人の自由が最優先される近頃の日本人に薄れてきた感覚かもしれない。
最後になったが、この祭りには隣接の長洞地区も関わっている。
ここも大きな被害を受けた。
しかし、震災後に”長洞元気村”を立ち上げ、更に仮設入居に際しては異例の集落まるごと入居という快挙を成し遂げている。名付けて仮設集落と言うそうである。
これこそが先祖代々の固い紐帯で結ばれた地域コミューンのなせるわざといえる。
陸前高田市 長洞元気村HP ←詳しくはこちらを参照ください。知人が元気村事務局長をしておられます。
