大原水かけ祭り 下町手踊
明日は大原水かけ祭りである。
ということであるが、私はここ数年は水掛けを見ずして、手踊の門付けを見に行っているようなものだが。
何故に、水掛祭の手踊に惹かれるのかというと、私の生まれ育った町にはかつて火伏せの祭りというものがあり、そこには近郷近在からニワカ仕立ての踊り組が町中を門付けしながらはやしたてて歩いたものである。町の子はそれを心待ちにし、自分の家の店頭に来ようものならどこまでも追いかけていったものである。
ところが昭和のある年代からそれら「ニワカ」を締め出したという。
何の根拠権限があってそのような蛮行にいたったのか。猛省を促したくなるほどである。
・・・で、大原水かけ祭りに初めて行き、この門付け芸を見て郷愁というより心の根源のようなものに出会った衝撃にかられたのである。
以来十数年になるが未だに色褪せないその輝きは無形文化財の指定の有り無しなぞ関係ないと言わんばかりの光彩を放っている。
いい。とにかくいいのである。
それよりも何よりも驚くべきは、大原の男子諸君は皆この手踊が踊れるそうである。
今時この装束で踊って門付けをしているのはここだけだ。若者の自治組織の堅固さを物語る。
フェスティバルでの映像です。
