米川の水かぶり
明日は立春
暦の上では春であるがあくまでも旧暦の話で
みちのくの春とは程遠い
とはいえ、立春は同時に新年の意味もあるらしく良き歳の祈願もある。
で、今日は宮城県の登米市東和町米川に伝わる「米川の水かぶり」が行われた。
といっても画像は2004年2月14日のものであるが。
この祭りは、国指定重要無形民族文化財にも指定されていて、東和町米川五日町地区に古くから伝わる火伏せ行事で、毎年2月の初午の日に行われているそうだ。
初午の朝に地区内に住む男たちがわら装束に身を包み、顔に墨を塗り神様の使いとなり、家々の前に用意された水を家にかけ町中の火伏せをする。
「あたま」と「わっか」と呼ばれる藁装束としめ縄を身につけ、地区の屋根に向かって水を掛けながら、町中を南から北に走り抜ける。
一行が通りかかると町内の人々は、争って装束の藁を引き抜き、我が家の屋根に上げて火伏のお守りにする。
地区以外の人が参加すると火災が起こるという言い伝えがあるため、参加はできないが、見学は可能。
下はひょっとこが鐘をたたきながらオカメが祝儀をもらい歩く姿です。
水掛けの男たちとは全く別行動で集落を門付けして歩くものです。
これは、この祭りの中にカセ鳥の要素が入っているという証左ではあるまいか。
男たちの藁装束・水掛け・行乞というキーワードでは小正月から立春にかけて東北各地で同様の習俗が見られる。
山形県の上山のカセ鳥、宮城県加美町のカセドリ、岩手県住田町のみずしぎ 等々
また、カセドリに参加する男たちが一定年齢であることも通過儀礼としての祭事を物語っている。
開催日が初午の日とあって休日と重ならないとなかなか見に行けないが、あまり知られていない国重文の祭りである。
今年のデータは次のとおり
【開催日】 平成24年2月3日(金曜日)《2月初午の日》
【時 間】 午前10時30分出発
【場所】 登米市東和町米川市街地 大慈寺山門広場(催事会場)
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